7月7日から放送がスタートする読売テレビ・日本テレビ系日曜ドラマ『降り積もれ孤独な死よ』(毎週日曜22:30〜)。原作は講談社「マガジンポケット」で連載中のマンガ『降り積もれ孤独な死よ』(原作・井龍一氏、漫画・伊藤翔太氏)。ひと気のない一軒のとある屋敷で13人の子どもの白骨死体が見つかった、通称・灰川邸事件から、物語は動き出すといった内容だ。

そんな同作の主人公、事件の真相を追う刑事・冴木仁(さえき じん)の先輩、五味明日香(ごみ あすか)を演じるのは、今作が7年ぶりの地上波ドラマ出演となる黒木メイサだ。今回は、クランクイン前の黒木にインタビュー。母となり、地上波ドラマに戻ってきた心境や今後のキャリアなどについて話を聞いた。

  • 黒木メイサ

    黒木メイサ 撮影:杉山慶五 スタイリスト:Tsugumi Watari@TW ヘアメイク:SAKURA(makiura office) ピアス、ネックレス:talkative リング:BAR Jewellery 衣装協力:Calvin Klein

プライベートでの人生経験を経て「違う視点から物事が見える」

――約7年ぶりに地上波ドラマへの出演。オファーを受けたときの気持ちを教えてください。

お芝居自体6年ぶりなので、気持ちの大きな部分としては「ちょっと緊張してます」ということですかね。ただ自分自身15歳から始めたこの仕事での経験、そしてプライベートでのいろんな人生経験を経て今の私が作品に向き合ったときに、今までとはまた違う視点から、物事が見えるのではないかと非常に楽しみにしております。今後、作品作りを前向きにしていけたらうれしいなと思っていたタイミングでもあったので、すごくうれしかったです。

――現場入りはこれからということですが、どんな準備をしていますか?

今はもうとにかく台本を読み込んでいます。いろんなことを想像したり、イメージを膨らませたりしながら、自分の中でちょっとずつ準備をしているところではあるんですけど、やっぱり現場に行かないと分からないことって山ほどあるし、最終的には役者さんたちと現場で作り上げていくものだと思っているので、どういう反応が現場で起きていくのか楽しみです。

  • 黒木メイサ

――現場で共演者の方と仲良くなるための秘策はあるのでしょうか?

昔は人見知りだったんですけど、アメリカに5〜6年ほど住んでいたこともあって、うまいことアメリカかぶれして(笑)、だいぶフレンドリーになっているんじゃないかなと自分では思っています。

――今回は、成田さんをはじめ初共演の方がほとんどだと思います。6年の時を経て、後輩が増えた現場になっているのではないかと想像します。

そうですね。私としては、4姉妹の末っ子ということもあり、下の子たちとの距離感がつかめないタイプなので、先輩と接するほうが楽なんで緊張します(笑)。ただ、昔の自分なら戸惑っていたかもしれませんが、今はきっと大丈夫な気はしてます。昔から年齢関係なく、話の“聞き役”になることが多かったので、アドバイスを求められたら聞いて「こう思うよ」って答えたいですね。責任を取りたくないから「これをこうしろ」「こうしたほうがいい」みたいなことは絶対言わないです(笑)。

  • 黒木メイサ
  • 黒木メイサ

――今作で、個人的にミッションとして考えていることはありますか?

現場でも冴木のサポート役になれたらいいなと思っています。冴木もけっこうヘビーな役どころなので、もしかしたら放っておいてほしいかもしれないですけど。現場の空気を読んで、撮影では一瞬で冴木と五味の空気感になれるように努力していきたいです。

五味明日香の印象は「どしっと構えている人」

――脚本を読んでの感想を教えてください。

単純にストーリーに引き込まれています。現在と過去とが交差しながら、ストーリーが進んでいくんですけど、現代の若者たちに向けた視点というのは個人的にも興味がある部分なので、それをドラマとして世の中に伝えていけることに携われるのがうれしいです。

――黒木さんが演じる五味という役、どんな役に仕上げたいと考えていますか?

冴木の先輩ということもあり、いい意味でキバッてなく、どしっと構えている人という印象を受けました。クールで頼れる先輩である一方、たまに見せる事件に対する熱い思いの部分をしっかりと表現しながら冴木の頼れるパートナーとして、心地よくいられたらと考えています。