今回の現場は非常にタイトな撮影だった。だからこそ、共演の草川をはじめとするキャスト、そしてスタッフとのチームワークがとても重要だったという。
「私自身、ドラマの経験が多くはないなか、一日でかなりのカット数のある撮影でした。でも私たちよりも絶対的にスタッフさんの方が厳しいスケジュールだったと思うんです。そのなかでも皆さんとても作品への愛が強く、良いものを作ろうという結束力がすごくて、みんなで一つのものを作ることの尊さを強く実感しました」。
菅井自身、アイドルグループでキャプテンを務めるなど、チームワークの大切さは以前から痛感していた。
「もともとグループにいるときから、コンサートもそうですが、みんなで何かをやるのが好きだったんです。卒業して一人でお仕事をさせていただくことも増えましたが、だからこそよりチームワークの大切さは実感しています。こうした映像の現場もずっと続けられたらいいなと思っています」。
作品を重ねるごとに俳優という仕事へ魅了されてきているという菅井。
「『飛龍伝2020』という舞台で初めて主演をさせていただいたのですが、私が演じたヒロイン・神林美智子の初代を演じていたのが富田靖子さんなんです。年齢を重ねて、とても幅広い役柄を演じていますが、どれも素敵で魅力的。私のなかですごく憧れの俳優さんなんです。まだ一度もお会いしたことがないので、いつか共演できるように頑張りたいです」。
「ありのままの自分でいいんだなと思えるように」
俳優業ばかりではなく、カンテレの競馬中継番組『競馬BEAT』のMC、テレビ東京『開運!なんでも鑑定団』のMCなど、ソロになってから多方面での活躍が続く。
「卒業後にMCのお仕事をいただけたのは、自分のなかでは意外だな……と思っているのですが、そうやって新しい面を見ていただけて、自分に任せてくださるというのは、とてもやりがいに感じてしますし、自覚も芽生えてきました。もっと期待に応えたいという思いが強くなってきています」。
自分の評価以上に期待をしてもらえている……という現状。そこには菅井自身の気持ちの変化もあるという。
「あまり焦ったり動揺したりすることが減ってきたような気がしています。最近は『もっとダメな自分を出していこう、いろいろなものを脱ぎ捨てよう』という気持ちになっています」。
こうした変化について「応援してくださる方や、周りにいてくださるスタッフさんの声が大きかった」と語った菅井。
「私の変なところも、ダメなところも笑ってくれたり、ネタにしてくれたりするんです。それによってすごく楽になりました。ありのままの自分でいいんだなと思えるようになったんです」。
それでも菅井は「まだまだもっと出していきたい」と意気込むと「今回の現場でも、慣れない撮影だったので、どこかで『完璧でいなければ』と意識してしまって『本心が見えない』と指摘されてしまったことがありました」と苦笑い。常に“変化”し“進化”していきたいと意気込む菅井。本作も彼女の新たな一面が垣間見える作品になっている。
1995年11月29日生まれ、東京都出身。2015年に欅坂46(現・櫻坂46)の1期生オーディションに合格し、2017年にキャプテンに就任。2022年11月にグループを卒業し、女優として舞台やドラマに出演するほか、文化放送『菅井友香の#今日も推しとがんばりき』パーソナリティーや、カンテレ『競馬BEAT』、テレビ東京『開運!なんでも鑑定団』MCも務めている。
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