大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)で藤原斉信役を演じているお笑いコンビ・はんにゃ.の金田哲にインタビュー。歴史好きで、大河ドラマ出演を目標に掲げていたという金田が、念願叶った喜びとともに、斉信としての役作りや、芸人の俳優業進出について、そして“令和の喜劇王”を目指すという今後の抱負を語ってくれた。
大河ドラマ第63作となる『光る君へ』は、平安時代を舞台に、のちに世界最古の女性による小説といわれる『源氏物語』を生み出した紫式部の人生を描く物語。主人公・紫式部(まひろ)を吉高由里子、まひろの生涯のソウルメイト・藤原道長を柄本佑が演じ、脚本は大石静氏が手掛けている。
金田が演じて藤原斉信は、道長の腹心として仕え、“一条朝の四納言”の一人となる人物。『花より男子』の御曹司4人組“F4”にちなみ、藤原道長(柄本)、藤原公任(町田啓太)、藤原行成(渡辺大知)とともに“平安のF4”と称され注目を集めている。
歴史好き芸人ユニットを組むなど歴史好きで知られている金田。大河ドラマは芸能界に入った頃からずっと目標に掲げていたという。
「小さい頃からの憧れで、大河ドラマを見て育ちました。大河ドラマで歴史を楽しく学んできた子供で、芸人も昔から出ているのを見ていたので、いつか大河ドラマに出演したいと思っていました。歴史好き芸人のツアーで上田城の神社を訪れたときに、絵馬に『いつか大河ドラマに出ます』と書いて、その願いが叶ったので、うれしいという言葉だけでは表現できない感情……すごく引き締まりました。選んでいただき光栄ですし、震えました」
どの大河ドラマも好きだと言うが、DVD-BOXを買うほどハマったのは『新選組!』(2004)だそうで、「全員かっこよすぎました。特に土方歳三がかっこよくて」と熱く語り、「『秀吉』(1996)の竹中直人さんが最初に僕が見た大河なので、ふんどし一丁で大根をくわえている竹中さんが忘れられないです」とも話した。
現場で毎回喜び実感「貴重な贅沢な時間を過ごさせてもらっている」
『光る君へ』は、戦国時代は幕末ではなく、平安時代が舞台。金田はコロナ禍に、平安時代をテーマにしたオンラインイベントで司会進行を務め、「平安時代って面白いな」と興味を持ったという。とはいえ、藤原斉信については知らず、オファーを受けたときは「スーパーエリートだと知り、僕で大丈夫ですか!? と思いました」と振り返る。
撮影現場では毎回、憧れの大河ドラマに出られている喜びを噛みしめているという。
「セットも衣装も何もかも素晴らしくて、そうそうたる俳優さんがいらして、ロバートの秋山(竜次)さんがいるとちょっとほっとしたり。大河ドラマの現場は、マイクを足で踏んでスタジオに入るのですが、あそこで毎回緊張しますし、大河ドラマに出させていただいているんだなと感じます」
空き時間に主人公・まひろが住んでいる為時邸のセットを訪れたときも興奮したそうで、「映像の世界で見ていたところに行ってきて、出演者でもあり大河ファンでもあるので、『うわ! すごいな!』と。そういう楽しみもあって、毎回貴重な贅沢な時間を過ごさせてもらっています」とうれしそうに話した。
念願の大河ドラマ出演はどんな経験になっているか尋ねると、「今はまだ途中なので、ただただ毎日必死ですが、終わったときに泣いちゃうと思います。こんな経験をさせていただいていて光栄ですし、親戚一同も喜んでいて、親孝行にもなっているのかなと。とにかくいろいろ写真を撮っていて、大河の思い出というか、僕の人生の中でもかなり貴重な体験をさせてもらっています」と語った。