昨年に続きアンバサダーを務める予定だった松本人志が芸能活動を休止したことにより、新たに「ハイパーゼネラルマネージャー」として有田哲平(くりぃむしちゅー)、「スペシャルサポーター」として博多華丸・大吉が参加した。3人で松本の“代わり”になろうとは思っていないだろうし、その必要性もないが、重要な要素はうまく引き継いでいるように感じた。
大吉は『M-1グランプリ』で審査員を務めていることもあり、惜しくも敗れたラフ次元に「うまさのほうが勝ったのかな…」とコメントしたり、大会の審査方法を「シンプルに面白いと思ったら点数を入れればいい。すごく良いシステムですね」と分析したりと、解説ポジションを担当。
相方の華丸は打って変わって、ムードメーカー。ガクテンソクの「転勤」ワードを受けて、「申し訳ございませんが、私は福岡から転勤で来ております!」とコメントするなど、持ち前の博多おじさんトークで振られるたびに会場を沸かせた。
そして有田はその両方を兼ね備えつつ、ここに“THE SECOND愛”を併せ持ったコメントが際立った。「ななまがりvsタモンズ」の結果発表後に、「“よくそのシステム考えたな”とか“そういう手法がまだあったのか”という漫才がある中、本当に真っ向からのバカ対決で素晴らしい。だから『THE SECOND』大好きなんです!」と力説した場面はそれを象徴するもので、お笑い賞レースの現状を解説しながら、笑いを交えて『THE SECOND』の楽しみ方を提示するという役割を果たしていた。
多くの漫才師たちがネタを得ると大粒の汗
「タイマン形式」だけに、漫才が終わるとノーサイドとなり、裏側では出場者同士でエールを送り合うなど、“戦友感”が強く伝わってくる『THE SECOND』。どの漫才師も口をそろえたかのように「楽しかったです!」と、大舞台で漫才を披露できる喜びを第一に表すのは、ほかの賞レースではなかなか見られない光景だ。
多くの漫才師たちが、ネタを終えると大粒の汗をかいていたが、それは苦節を味わってきた漫才師たちが、この大一番で全力を出し切った証し。彼らの姿を見て、新たなチャレンジへ背中を押された人も多いのではないだろうか。