横山裕とはプライベートで3回遭遇
――今作にも主演というポジションで真ん中に立たれますが、座長として心がけていることはありますか。
『ラブリラン』の撮影がすべて終わったあと、カメラマンさんに、「主演なのに『ついてこい!』と言えるタイプじゃなくてすみません」と声をかけたら、「現場でただ頑張っていれば、その姿勢を見て皆が自然とついていくものだから大丈夫だよ」と言ってくださったんです。昨年の主演舞台でもその言葉を思い出していたのですが、座長だからと特別に気負わず、私はただ作品に向かう時間を一生懸命全うして、全力で臨むだけ。やる気のないリーダーには誰もついていきたくないと思うので。あとは限られた時間の中でも、お話しして親交を深めながらやっていけば、それぞれがプロなのでうまくいくと考えています。
――中村さん演じる葵のバディ・香坂役の横山さんとは初共演ですが、印象を教えてください。
過去に行きつけの焼き鳥屋さんで3回お会いしたことがあるんです。そこでオフの横山さんを少しだけ見ているので、深く知らないとはいえ、お人柄はなんとなく分かっている、どこか“旧友”のような感覚です(笑)。横山さんは音楽、お芝居、バラエティとマルチに活躍されていてキャリアも長いですし、心根がすごく優しそうなので、思っていることを言いやすくて頼りになる存在。ただ演じる役としては、葵は香坂さんを全く信頼していないので、物語が進むにつれてその距離感が変わっていったら面白いなと楽しみにしています。
“ワクワクする気持ち”と“頑張ること”大切に
――昨年は6本のドラマに出演されるなど、大活躍の中村さんですが、女優として大切にしていることはありますか。
私がワクワクしていないと、見ている方もワクワクできないと思うので、ワクワクする気持ちは大切にしています。お芝居をするうえでも、台本を初めて読んだときのワクワク感を忘れずに持っていたいなと。コミュニケーションもすごく大切にしています。このドラマは登場人物全員を疑う作品ですが、作品を作るうえでは、皆を信頼して、一人で考え込みすぎず、思ったことを口に出して一緒に解決しながら進めていくのが理想。自分はこう思っているけど、誰かはそう思っていないということもありますし。でも何より一番大切にしていることは、いつも全力で、しっかり頑張ることです。
――ありがとうございます。では最後に、今作のアピールをお願いします。
サスペンスなので何を話してもネタバレになってしまう気がして、見どころをお伝えするのがなかなか難しいのですが、連続殺人事件を中心に、次から次へといろいろなことが起こる展開とその心理戦を楽しんでいただきたいです。登場人物がたくさんいるので、一人ひとりを疑いながら見てください。仕事に疲れているときでも、このドラマを見る1時間はワクワクしてくれたらうれしいです。頑張ります!
1987年9月17日生まれ、東京都出身。TBSドラマ『グランメゾン東京』(19)、TBSドラマ『DCU~手錠を持ったダイバー~』(22)、映画『名も無き世界のエンドロール』(21)など多くの話題作に出演し、2022年の『DCU~手錠を持ったダイバー~』では第4回アジアコンテンツアワードの助演女優賞にノミネートされるなど、その演技力が日本国外からも評価されている。2023年は『イチケイのカラス スペシャル』、『キッチン革命』、『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』、『ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜』、『大奥 Season2「幕末編」』、『僕の手を売ります』と6本のドラマに出演したほか、『笑ってもいい家』で舞台に初挑戦し、主演を務めた。