■館内の湯めぐりが楽しい老舗旅館へ
ひとしきり遊んだら、今夜のお宿にチェックイン。お宿は下呂駅からも近い、温泉街の中心地にある好立地の「下呂温泉 小川屋」です。
宿の創業は1949年。老舗旅館ながらも改装を繰り返し、進化し続けているのが面白い!
今回泊まったのは、2016年オープンの「別館ゆらぎ」の洋室タイプ。飛騨川沿いにバルコニーがあり、窓を開ければ飛騨川からのマイナスイオンを体いっぱい浴びることができます。
ひと息ついたら、楽しみにしていた温泉へ。すごいのは、館内に趣の異なる3つの大浴場があること。泊まればそのすべてを楽しめる温泉ユートピアです。
中でも「白鷺(しらさぎ)の湯」は、2022年5月にリニューアルオープンしたばかり。『毎日飛騨川の河原に舞い降りる一羽の白鷺の存在を不思議に思った村人がその場へ行ってみると、温泉が湧いていた』とされる下呂温泉開湯の由来『白鷺伝説』にデザインの着想を得ており、白鷺をモチーフとしたデザインがいたるところにちりばめられています。
ワクワクしながら浴場へ。「白鷺の湯」は約100畳の広さを誇る、畳敷きの内風呂が圧巻。格子の間からはやわらかな光が差し込み、ため息の出る美しさです。
畳敷きだと真冬でも足元がじんわりあったか。すべる心配もありません。
内風呂から続く階段を下りると、露天風呂の「白妙の湯」へつながります。
下呂温泉の泉質は、ph9.18のアルカリ性単純温泉。源泉は集中管理されており各施設へ分配されるため、泉質はどこも同じ……ですが「白妙の湯」は、ひと味違います!
『シルキーバス』が採用されており、空気を圧縮させた超微細な泡を温泉に混ぜることでお風呂全体が白濁、肌触りがやわらかくなり、まるでシルクのようなお湯に……。温浴効果が倍増するだけでなく、気泡のパワーでお湯はやわらか。お肌がしっとり潤います。
ほかにも、「汕(さん)」は日帰り利用NGのプレミアム感が味わえる下呂温泉エリア唯一の温泉スパ。まるで近代的なミュージアムに来ているような、かっこよさがあります。
畳敷きの大浴場は一つかと思いきや、なんともうひとつあるんです。「薬師の湯」は浴槽の一部がヒノキ風呂になっていて、畳×ヒノキが織りなす"日本らしい癒やし"を楽しめます。
「白鷺の湯」同様、内風呂から続く階段を下りると、露天風呂「河鹿(かじか)の湯」にたどり着きます。ここはヒノキ風呂や岩風呂から見渡せる開放感が最高。
■別館ゆらぎ7つの貸切風呂で下呂温泉を独り占め
さらに別館には、選べる貸切風呂が7つもあります。貸切風呂はすべて源泉かけ流し。下呂温泉を贅沢にも独り占めできます。
カップルに人気なのは、畳敷きの「霞(かすみ)」と丸い樽(たる)風呂の「瑠璃(るり)」。デートで使いたい人は、参考にしてくださいね。
ちなみに本館にも「硯(すずり)」「絣(かすり)」の2種類の貸切風呂があり(1グループ45分の利用で3,300円)、貸切風呂の数は下呂温泉エリア最多の計9種類! 3箇所の大浴場と併せて館内で湯巡りができちゃいます。
■夕食は甘くとろける飛騨牛が楽しめる会席料理
今回夕食は個室の食事処で(宿泊プランや人数に応じてレストラン会場、広間、宴会場の用意があります)。A4等級以上の飛騨牛を使用したすきしゃぶをメイン料理に据えた「飛騨牛すきしゃぶ会席」をいただきます。すきしゃぶとは、すき焼きとしゃぶしゃぶの良いとこどり。肉好き垂涎の逸品です。
甘辛い出汁に、飛騨牛をしゃぶしゃぶしていただくのですが、これがうまいのなんの! お肉が、スルスル……とおなかに入っていき、無限に食べられそう。
今回はプラン特典で「飛騨牛石焼」が追加されており、飛騨牛をステーキでも楽しめることに。こちらは石の遠赤外線の効果で、ジューシーな肉汁がギュッと凝縮……。口に入れた瞬間、ジュワ~とあふれ出る肉のうまみがたまりません!
■幻想的な下呂温泉の夜さんぽ
昼はにぎやかな温泉街も、夜になると静かな雰囲気に。せせらぎの小径周辺がライトアップされていると聞き、夜さんぽにやってきました。
チャップリン像も、夜になると幻想的な映えスポットに一変。横に座れば、フォトジェニックな写真が撮れますよ!
夜さんぽで、ひときわ幻想的だったのがここ。430円というリーズナブルな料金で楽しめる、大正15年創業の共同浴場「白鷺乃湯」。まるで海外に来たような、レトロモダンな洋館風の建物がすてきです。
浴室はヒノキの湯船が一つ。大きな窓の外から、下呂の街並みを見渡すこともできます。
ざぶんと湯につかれば、あまりの心地よさに「ふぅぅぅ~」と思わず心の声が。体感的にやや熱めだけど、慣れてくるとこの熱さが気持ちいい!