――今後の活動はどのように思い描いていますか?
人を巻き込みたいと思ったら、どうにかして巻き込んで大きいことをやりたいと思いますし、執筆活動も続けていきたいと思っています。自分の作品にはもうちょっと頑張ってほしいなと、作家という肩書きからするとその願いもあって、『解散ノート』も私のことを知らない人でも手に取りたいと思うぐらい羽ばたいてくれたら本望だなと思います。
――文学賞を受賞したいという願望もあるのでしょうか。
賞は本当に意識していなくて、読んでくれた人から感想をもらうことが一番の幸せで、何かしらいい影響を与えたいという思いはすごい強くあります。あとは自分の中での納得感……これを出したんだっていう喜び。『解散ノート』に関しては、出せるだけでうれしいなと思っていますし、BiSHの曲は永遠に残っていくので『解散ノート』をきっかけにまたBiSHを聴き始めてくれたり、いい風を吹かせられたらいいなと思っています。
BiSHメンバーは“戦友”「自分も頑張ろうという気持ちに」
――BiSHのメンバーの皆さんは今それぞれ活躍されていますが、そういった姿から刺激をもらうこともありますか?
そうですね。今隣に並んだらジャンルが違うなと思う人たちばかりですが、だからこそすごく心強いなと思っています。例えば、歌で不安になったらこの子に相談に乗ってもらおうとか、絵だったらこの子かなとか。そして、ずっと一緒に戦ってきた同志なので、みんなが頑張っている姿を見ると、自分も頑張ろうという気持ちになれる存在で、メンバーにいいことが起これば心から喜ばしいなと思います。
――これからも戦友のような存在に?
本当に戦友です。友達でもなければ他人でもなくて、今一緒に戦っているのかと言われるとわかりませんが、過去に大きな敵を一緒に倒した仲間という感じがしています。
――最後にファンの方にメッセージをお願いします。
『解散ノート』を読むにあたって、身構えているファンの方もいると思いますが、あなたにとってのBiSHの解散もすごく貴重なものなので、私に全部賛成ですと言う必要もないし、私にとっての解散はこうですという感じで気軽に読んでいただければいいなと思います。そして、BiSHを知らない人でも、これを機会にBiSHを知ってくれて、音楽を聴いてくれたらうれしいです。
9月4日生まれ、東京都出身。ICU(国際基督教大学)卒業。2015年3月に結成され、高い人気を誇りながら2023年6月の東京ドームライブを最後に解散したガールズグループ・BiSHの初期からのメンバーとして活躍。メンバー最多の17曲を作詞。2022年に『御伽の国のみくる』で小説家デビューし、2023年7月に2冊目の小説『悪魔のコーラス』を発売。これまでにエッセイ2冊も上梓。2023年9月から音楽プロジェクト(momo)を始動するなど、幅広く活動している。