試遊のあとは、ミッションに挑んだメディアによる、Arrowhead Game Studiosの開発者Johan Pilestedt(ヨハン・ピールステッド)氏の合同インタビューが行われた。その内容についてお伝えする。
フレンドリーファイアがあるのは、信ぴょう性を大事にしているから
――まずは、どんなプレイヤーにオススメか教えてください。
ヨハン・ピールステッド氏(以下、ヨハン):フレンドと冒険したい人、ほかのプレイヤーと笑いながら、一緒に感情移入しながらプレイできる人にオススメしたいですね。
――前作は見下ろし視点でしたが、今作でシステムをTPS視点に変えた理由を教えてください。
ヨハン:見下ろし視点の『HELLDIVERS』もうまくいったと思いますが、カメラを地上へ下ろすことを試してみたところ、よりゲームを激しく感じられるようになったんです。没入感が高く、おもしろく思えたのでシステムを変更しました。見下ろし視点が苦手でも、「戦略支援」や「チームプレイ」を体験いただけるでしょう。
――開発において最もこだわった部分を教えてください。
ヨハン:たとえば、ターミニッドの足を撃ち落とすと、動けなくなったり攻撃ができなくなったりするんですが、そういったディテールにこだわりました。爆破の表現にも力を入れています。
――やや難易度が高いと感じましたが、その意図について教えてください。
ヨハン:あえて、チャレンジングな難易度に設定しているのは、「ほかの人が一緒にいたらいいな」という気持ちを促すためです。1人でいるよりフレンドといるほうが心強く感じるはずです。
――フレンドリーファイアや戦略支援の下敷きになるといった要素を取り入れている理由を教えてください。
ヨハン:ゲームで大事にしていることに“信ぴょう性”があります。敵を殺すことができる武器であれば、当然自分もダメージを受けるでしょう。また、味方に撃たれる、ポッドに潰されるといった要素は、“みんなで笑う場面を共有できる”ことにもつながっているため、今作でも導入しました。
――ストーリーの進行について詳しく教えてください。
ヨハン:ほかのゲームとちょっと違うのが、「ストーリーをニュースでチェックする」ことでしょう。ゲーム世界は、日によって、週によって、月によって、どんどん進行していきます。
――途中から始めたプレイヤーは過去を体験することはできないのでしょうか。
ヨハン:私達が生まれたときと同じように、過去のことは経験できません。コミュニティの人が物語を記録して、スーパーアースの歴史を語ってくれるのではないかと期待しています。
――今回のイベントでは「オートマトン」「ターミニッド」が登場しましたが、ほかにも敵はいるのでしょうか。
ヨハン:まだ詳しくはお伝えできませんので、期待してストーリーの進行をチェックしてください。
――ストーリーの進行によって新たな武器や戦略支援は登場しますか?
ヨハン:新しい武器や戦略支援は登場しますが、コミュニティのプレイ状況によって変わります。
――コミュニティの選択によって手に入る武器が変わることもあるのでしょうか。
ヨハン:Arrowhead Game Studiosのメンバーは、ゲーム内でどのような進行があったか見ていますし、ユーザーがどのようなものを望んでいるかも確認していきます。常にユーザーの声に耳を傾けていきたいと思います。
――現在の敵勢力を完全に駆逐することはできますか?
ヨハン:実際に前作では、1種類の敵にユーザーが集中して攻撃を仕掛けたことがありました。その結果、その種を絶滅させることにしたのですが、コミュニティの反応はあまりよくなかったので、完全に絶滅させることはしないつもりです。ただし、オートマトンとターミニッドどちらかにプレイヤーの攻撃が集中した場合、もう1つの勢力の侵略が進んでしまうでしょう。
――前作を遊んでいたプレイヤーに注目してほしいポイントはありますか。
ヨハン:今作ではゲームがよりシステマティックになっています。夜の戦いでは、敵も見方も視界が悪くなり、音での判断が重要になってきます。こちらが音を立てると敵が集まってくる。そのような発見をコミュニティで共有してほしいと思っています。実際前作では、さまざまなナレッジを積み重ねた結果、シングルで戦えるようになったプレイヤーもいました。
――前作の運営を続けたなかで印象に残っているエピソードはありますか。また、それらの経験が今作にはどう生かされそうでしょうか。
ヨハン:若者2人が前作をにぎやかにプレイしていたところ、隣りに住んでいる人から「うるさい」と苦情がくるようになったエピソードが印象に残っています。隣人の年齢はその2人よりかなり年上だったのですが、あえてその人を誘って、一緒に『HELLDIVERS』をプレイしたところ、友達になったそうです。そのことから、“みんな同じ側”で戦えるチームプレイ要素は、今作でも大事にしていますね。
――ローンチ時点の武器は何種類でしょうか。また、お気に入りの武器を教えてください。
ヨハン:武器の数は、正直覚えていません。とにかくたくさんあります。常に開発し続けていますよ。2人で使う「チームウエポン」も特徴的で、これは自分の兵役の経験から生まれました。たとえば、1人が支えて、もう1人が発射する武器。息を合わせないと効果的に使えないんです。そのような現実にあることをゲームにも取り入れました。
お気に入りはガトリングガンです。8歳のとき、親に禁止された映画『エイリアン』をこっそり観たんですけど、そこに登場するガトリングガンがとても印象的で、小さい頃の感動したシーンを思い出せるので。
――開発時の印象的なエピソードがあれば教えてください。
ヨハン:2つあります。1つは組織についてです。前作を開発したときは15人の小さなチームでしたが、現在は120人ほどに増加。そのため、当初の楽しく開発する気持ちをキープしつつ、組織としてちゃんと機能できるかが、非常にチャレンジングでした。もう1つは、「協力プレイしたい」と思わせるゲームづくりが大変でしたね。
――プレイヤーのなかには1人でプレイしたい人もいると思います。ソロでも楽しめるのでしょうか。
ヨハン:ソロプレイも可能です。ただし、たとえば、より正確に敵の位置を把握しながら、ステルスの比重を高めるなど、プレイスタイルは変わるでしょう。1人だと誤射はありませんし、集中してプレイできるかもしれません。私も1人で難易度4くらいまではプレイできました。コミュニティのなかからソロでクリアする人が出てくることも期待しています。
――日本のファンへメッセージをお願いします。
ヨハン:時差の関係で、日本のみなさんが毎日一番に「銀河大戦」に挑むことになるので、スーパーアースの防衛をお願いします!
――ありがとうございました!