早見あかり、萩原利久の印象は「元気な子ども」

――早見さんは萩原さんのことを「寡黙なイメージを勝手に持っていたけど、監督はじめ皆さんから『そういう子じゃないよ、実は明るいしボケたがりだよ』と聞いた」と仰ってましたが、今はいかがでしょうか。

早見:びっくりするぐらい想像と違いました。本当に子供です。元気な子供です。

萩原:そんなことないです!(笑)

――どんなところが。

早見:バスケが大好きなんですけど、試合の結果で明らかにテンションが変わるんです。元気がないときに「どうしたの?」と聞いたら、「負けたんですよ……」と。あとは、ボケたがりですね。いつもボケています。

萩原:いやいや、そんなそんな!

早見:私がツッコミ体質なので、いいバランスではあると思います。

萩原:監督もボケたがりだから。ダブルボケを全部回収してくれて、トリオみたいになってます。

――どんなボケをされるんですか。

萩原:思い出してわざわざ話すようなレベルのボケじゃないんです(笑)。

早見:寒空の下で言ったボケが自分的に面白くなかったみたいで、「寒いから面白いことも言えなくなってきた」って言われたことだけ、めっちゃ覚えてます!

萩原:何にも考えずに言っているので、こうやって改めて振り返ると恥ずかしくてしょうがないです。

萩原利久は「ついていきたい」と思わせてくれる座長

――早見さんから見て、そんな萩原さんの“座長ぶり”はいかがでしょうか。

萩原:特に話すこと、ないでしょ!(笑)

早見:この元気で皆を巻き込んでいくところが素敵ですね。空気を作ってくれているのか、ただそこにいてくれるだけで場が明るくなるのかは分からないですが、重いストーリーを演じているとどうしても空気がどんよりしていくじゃないですか。そんなときに明るく盛り上げてくれます。未来という役は、理解していないといけないことが多すぎて大変だと思いますが、監督と話し合いをしながら取り組んでいるのを見ると、その熱量の高さに「ついていきたい」と思わせてくれる座長だなと感じます。

萩原:うわぁ……! すごく美化して言っていただきました!(思わず拍手)

早見:感謝して!(笑)

萩原:借り? 貸し?……どっちか分からないけど!

――逆に萩原さんが、早見さんが現場にいてくれてよかったと感じることを教えてください。

萩原:めぐるのような明るさを持ち合わせている方なので、早見さんがいる日といない日で現場の温度が3度ぐらい違うと思います。それぐらい人を和ませる力があります。重いシーンが多い作品なので、皆が考え込みすぎると張り詰めた空気になりかねないところを、早見さんが明るく話してくれるだけでいい意味でふっと緩むんですよね。リラックスした雰囲気にしていただけて、僕は非常に救われています。特に午前中は!

2人が考える「夫婦にとって大事なこと」

――(笑)。第1話では、めぐるが未来に「焦らず2人で話し合って、納得し合える道を探せばいい」と、夫婦にとって大事なことを語る場面がありますが、萩原さんは想像で、早見さんは実際に日々実践されていることで、「夫婦にとって大事なこと」はなんだと思いますか。

萩原:いや、僕も知りたいです。……なんですかね? なんだろう?

早見:考えろ考えろー!

萩原:なんだろう、分からない。想像ですけど、「正直に話したい」と思います。小さなことであっても、夫婦間ではすべてにおいて正直に話したいし、接したいです。……あまり想像がつかなかったです、難しいですね。

――「正直に話したい」、早見さんとしてはいかがですか?

早見:嘘をつかないことは大事だと思います。でも私が大事にしてるのは、「諦めること」ですね。

萩原:はぁ……! すごい。

早見:いい意味で、ですけど。赤の他人同士が家族になるって、血も繋がってないし、育った環境も違うし、価値観も違うし。すり合わせることは大事だけど、絶対に譲れない部分がお互いにあって、そこを曲げさせようとするととんでもないことが起きるので。いい意味でちょっと諦めて、お互いに寄り添うことが大事かなと思っています。

萩原:素晴らしい! 深いですね……。僕の部分、全部切ってほしいです(笑)。