俳優の反町隆史が主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『グレイトギフト』(毎週木曜21:00~)が現在放送中だ。今作は、『マイファミリー』(22年)、『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(21年、23年)など、ヒット作の脚本を次々と手掛ける黒岩勉氏による完全オリジナル作で、「完全犯罪の殺人」を可能にする未知の殺人球菌「ギフト」をめぐるノンストップの“サバイバル医療ミステリー”。

波瑠、明日海りお、小野花梨、坂東彌十郎、倉科カナ、筒井道隆、尾上松也、佐々木蔵之介ら豪華俳優陣が繰り広げる芝居合戦も話題の今作で、物語のカギを握る“トリックスター”として場をかき乱しているのが、心臓外科医・郡司博光だ。声優として第一線で活躍し、俳優としても活動の場を広げている津田健次郎演じる郡司は、SNSでも「郡司先生の悪い感じがたまらなくかっこよかった」「イケボの心臓外科医、心臓に悪い」「郡司先生は怪しいように見えていい人でいて欲しい」とさまざまな反響を呼んでいる。今回は津田に、今作の見どころや役どころ、現場の雰囲気について話を聞いた。

  • 津田健次郎

    声優・俳優の津田健次郎 撮影:宮田浩史

怪しい人物の一人・郡司は「すごく嫌な奴(笑)」

――今作で演じる郡司は、「一流の心臓外科医である一方、権力志向が強く、目的のためには手段を選ばない」というキャラクターですが、改めて役どころを教えてください。

“サバイバル医療ミステリー”ということで、話せないことがたくさんあるのですが、舞台となる病院で殺人球菌・ギフトによる連続殺人が繰り広げられていて、反町さん演じる主人公・藤巻を取り巻く怪しい人物の一人が僕演じる郡司という心臓外科医です。謎めいたキャラクターですが、基本的にはすごく“嫌な奴”です(笑)。

――郡司役を演じていて、いかがでしょうか。

めちゃくちゃ面白いです。脚本の黒岩さんが本当に素敵な役を書いてくださって。郡司だけではないのですが、話が進むごとにキャラクターのいろいろな顔が見えてきて、演じ甲斐があります。最初からずっと全力疾走させていただいている感覚で、とても充実した日々を過ごさせていただいております。

  • 津田健次郎
  • 津田健次郎

手術シーンや心臓外科医ならではの台詞に苦労

――心臓外科医役ならではの苦労はありますか。

手術シーンには、「オウフッ」ってなりましたね(笑)。もうすっかり忘れましたけど、病状のすごく長い説明があって、これも大変だなと。蔵之介さんと僕は、心臓外科医役として病気に関するハードなワードが台詞の中にずらっと並ぶので、そういうシーンはドキドキしますね。だから「何だっけ?」と不安になったときも、「大丈夫だよ」とすぐに言い合ってお互いに優しくカバーし合っています(笑)。

  • 津田健次郎

座長・反町隆史のおかげで安心して現場が回る

――反町さんの座長ぶりは、津田さんから見ていかがでしょうか。

もう、めちゃくちゃ優しいです。本当に優しくしていただいています。今作で初めてお会いしたのですが、どんなに現場がバタついてもドーンと構えられていて、ブレない安心感を与えてくださいますし、スタッフさんに要所要所で「ここはこうなんじゃないの?」と確認したりと締めるところは締めて、反町さんが座長だからこそ、安心して現場が回っていると感じます。最近はとても仲良くさせていただけていてうれしいですし、僕もより現場が楽しくなっています。今作では藤巻という、コミュニケーションが苦手で人と目を合わせられないという役どころなので、いつもとは全く違う雰囲気の反町さんを楽しんでもらえたらと思います。

――郡司は反町さん演じる藤巻の妻、明日海さん演じる麻帆とは元恋人という間柄で、複雑な関係ですが、そういったシーンの撮影で意識していることはありますか。

藤巻夫婦の間に郡司が入ることもあって、人間関係がとても複雑なんです。ミステリーの仕掛けとしての複雑さと同時進行で、人間ドラマとしての複雑さもあって、僕もそこにがっつりと絡んでいるので、今作の見どころの一つになっていると思います。イライラしたり、ムカついたり、ホッとしたり、ほんわかしたり、感動したりという展開が序盤から出てきますし、僕もこれまでやってこなかったようなシーンがあるので、人間関係のややこしさが視聴者の方にとってのワクワクドキドキにつながればうれしいです。