――あの心地良いテンポの文章は、詩や短歌の影響もあるんですね。詩や短歌を好きになったのは、何かきっかけになる作品が?

短歌にハマったのは、俵万智さんの『サラダ記念日』を中学校の授業で習ったことがきっかけでした。現代短歌って、この短い文で、なんでこんなにも大きなストーリーを想像できるんだろうと感動して。その面白さに気づいてから、詩や短歌を読むようになりました。特に好きなのは、最果タヒさんの詩集です。最果さんの詩は、死や愛について書かれたものが多いんですけど、自分が小さい頃から抱いていた、家族に対する気持ちに近いものを感じたことがあって。エッセイで家族のことを書きましたが、最果さんの詩から受けた影響も大きいかもしれません。

――ギュッと内容が詰まったエッセイで、4ページというページ数以上の読み応えがありました。

ありがとうございます。“旅感”ある写真をこだわりを持っていっぱい撮ったので、最初はそれをシンプルに楽しんでいただけると思いますし、エッセイを読んだあとに写真を見返すと、また別の角度から楽しんでいただけるんじゃないかなと思います。

  • NGT48・本間日陽
  • NGT48・本間日陽

あったかい気持ちになれるようなものに

――今回、衣装にも本間さんのこだわりが反映されているそうですね。

最初に、写真集の中で着用する衣装は10ポーズくらいだと説明していただいたんですけど、そのときは自分が衣装を決めるとは思っていなかったんです。でも、どんなイメージで写真集を作りたいか、意見を聞いていただいて、これは自分のやりたいことを落とし込めるチャンスだ! と、スイッチが入って(笑)。10代の頃からグラビアを見ることが好きだったので、いろんな方の写真集やフォトブックを改めて研究しました、それから自分の中で決めたイメージをスタイリストさんにお伝えしたのですが、イメージドンピシャのスタイリングをしていただいて、本当にありがたかったです。

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――写真集では、水着やランジェリーの肌見せも披露されています。

今回の写真集は誰でも楽しめるものにしたかったので、ヘルシーな肌見せをすごく意識しました。ランジェリーや水着のカットも、セクシーに撮るというよりは、笑顔になれる、あったかい気持ちになれるようなものにしたくて。撮影中は、卒業のことや、写真集に込めたい思いなど、いろんなことを考えながら撮影していたので、それが写真から伝わったらうれしいです。