120組以上の世界のアーティストやオーディションプログラムの公式コミュニティを運営し、「Weverse LIVE」をはじめとしたサービスやコマース機能を通じて、アーティストとファンの間の活発なコミュニケーションを実現する「Weverse」。これを運営するWEVERSE COMPANYのオフィスがあるのは、ソウル郊外の板橋(パンギョ)だ。ここは、「韓国のシリコンバレー」を目指して大規模開発が行われたエリアで、ネイバーやカカオなど、韓国の有力IT企業が集積している。

この業界は、同業者間で有望人材の争奪が激しいそうで、中心にある4つのビルを円状につなぐ空中回廊は、ここを歩いて次の会社に移籍することから「転職の橋」と呼ばれるのだとか。窓に張り巡らされたシースルーのLEDビジョンによって夜は美しい情景が浮かび上がるが、実に生々しい話である。

最も広い会議室は「ARMY」

WEVERSE COMPANYが入居するのは、TECH1タワー。HYBE社屋と同様にシンプルなデザインで、こちらは白を貴重とした清潔感のある空間となっている。約380人が働くオフィススペースは仕切りのない大部屋仕様で、スタッフ間のコミュニケーションが取りやすそうだ。

18ある会議室は、Weverseでコミュニティを開設するアーティストのファンネームがそれぞれ名付けられている。ちなみに最も広い部屋の名称は「ARMY」(BTSのファンネーム)だった。

撮影ができるスタジオは3つ配備され、Weverseコミュニティのオープニングイベントでアーティストたちがサインしたボードも。長い廊下には、今年6月にリアル・オンラインで初開催されたイベント「Weverse Con Festival」に参加したアーティストたちの写真が掲示されていた。

仮眠室やシャワー室など従業員が休息を取ったりリフレッシュしたりできる設備を完備し、専任の看護師が常駐するヘルスケアスペースも。さらに、食堂、カフェ、スポーツジムなどは、同じビルに入居する企業とシェアして利用できるようになっており、社員の健康管理もケアされている。