2人に今後作りたいドラマを聞くと、飯田氏は「やっぱりとにかく面白いものを届けたいというのがあるんですけど、今回『VIVANT』でモンゴルの方とか海外の人と一緒に仕事する機会があって、やっぱり日本の方に一番に楽しんでもらって、それを日本だけじゃないところの人にも見てもらいたいという思いは、より一層強くなった感じがあります」と、海外展開をより意識するようになったそう。

村瀬氏は「飯田さんが世界を見据えた話をしてるところでカッコ悪いんですけど、日曜劇場をやらせてほしいです(笑)。福澤さんや塚原(あゆ子監督)さんと僕でやるとか、各局の垣根を越えて交流して作ることができたら、皆さんを楽しませることができるんじゃないかと思うんです」と野望を語った。

“暴力性”があるからこそ優しいドラマを

「テレビカンファレンス2023」のテーマは、「今、あらためて、テレビ」ということで、最後に「今、あらためてテレビとは何か」という質問が投げかけられた。

フリップに「リアルタイム」と書いた飯田氏は「同じ時間に同じものを見て感情を揺さぶられるのは、この世の中においてはテレビしかないんじゃないかと思っているので、やはりリアルタイムでより多くの人に見ていただけるようにしたい。最終的には配信やSNSとか、いろんな補完関係を作って結びつけていけると一番幸せなんじゃないかなと思っています」と期待。

「良い意味での暴力性」と書いた村瀬氏は「テレビというものが持っている最大の強さは、見たくない人にまで与える力があること。電気屋さんに行ったらテレビがついてるじゃないですか。どこで誰が見てるか分からないけど、リアルタイムで0円で見られるというこの環境の中で、何かを伝えられるものだと思うので、ちゃんと人の心を描いて、みんなに何かを考えてもらえるようなものを投げかけていきたいなと思ってます。暴力性があるからこそ、優しいものを作っていきたいなという気持ちでいます」と意欲を示した。