――『ヒルナンデス!』で苦労されているのは、どんなことですか?
難しいことは山ほどあります。『ZIP!』や『news every.』は出演者のほとんどがアナウンサーですが、『ヒルナンデス!』は、あれだけ手練れのタレントさんの中に、局のアナウンサーが私1人だけで、先輩や後輩と会わない生活。最初の頃は特に、私がどんな人間かを知ってもらうことも番組にとって大切だからと、本番中にインカムで「もっと前に出て!」ってずっと言ってもらっていたんですけど「こんなメンバーの中でどうやって出ればいいんですか!?」ってすごく悩んでいて。
一歩間違えば出しゃばりに見えちゃうし、その塩梅が難しいなと思って、南原さんに相談しました。そうしたら、「自分から出るのは難しいだろうから、来たときに100%返せる準備をしておくこと。それから振られたときに“良い答えを出そう”と思ってちゃんと考えようとすると、その時間でみんなが期待しちゃうから、時間をかけて100点の答えを出すんだったら、60点でもいいから聞かれてすぐ返してみるといいよ」と言われて、意識しています。それ以来、そういう目線でいろんな方を見ていると、やっぱり皆さんスピードが速いんですよね。
■小学生で運命の出会い…水卜アナからのアドバイス
――浦野さんが小学生のときに、『ヒルナンデス!』のロケでデパートに来た水卜麻美アナに「私もアナウンサーになりたいんです!」と話しかけたら、「なれるよ」と答えてくれて、アナウンサーを目指す思いを強くしたんですよね。そんなエピソードもあるだけに、『ヒルナンデス!』の担当に決まったときは、相当うれしかったのではないでしょうか。
はい、思いがけないお話でしたが、とてもうれしかったです。
――その水卜さんには、何かアドバイスをもらいましたか?
前に出るのが難しいという話をしたら、「自分から出られるようになるなんて、3年くらいかかるから大丈夫だよ」と言ってくれました。それと、1人のロケが難しいと思ってたんですよ。他の演者さんといると自然とテンションが高くなってできるんですけど、1人だとそのとき高いつもりでいても、ワイワイしたスタジオでそのVTRを見ると、すごく冷めて見えてしまうことが何回もあって。それについては、「そのときだけ少し違うスイッチを入れてみると良いかもね」と教えてくれました。
――「宇宙アナウンサー」としては月面からの生中継が夢だということですが、アナウンサーとしての将来像はどのように描いていますか?
将来は報道に携わりたいと思っています。その日起こった出来事をリアルタイムで伝える報道番組は、「早く正確な情報を伝達する」というメディアの使命そのものだと思います。現在担当している『ヒルナンデス!』は見ている人が楽しく明るい気持ちになる情報を中心に発信しているので、それもすごく素敵なことでやりがいを感じています。今は目の前の仕事に向き合い、いつか報道に携わることを一つの目標としています。
●浦野モモ
1999年生まれ、東京都出身。日本女子大学卒業後、22年に日本テレビ放送網入社。『日テレNEWS24』『Oha!4 NEWS LIVE』『オードリーのNFL倶楽部』『1億3000万人のSHOWチャンネル』などを担当し、今年1月から『ヒルナンデス!』アシスタントに就任。同年7月1日付で社長室宇宙ビジネス事務局を兼務し、「宇宙アナウンサー」としても活躍する。