18日スタートした日本テレビ系ドラマ『コタツがない家』(毎週水曜22:00~ ※第1話TVer・Huluで配信中)。カリスマウェディングプランナー兼会社社長でありながら、夫・息子・父という3人のダメ男を養うヒロイン・深堀万里江の奮闘を描く今作をプロデュースするのは、大ヒットした『金田一少年の事件簿』シリーズや、この水曜ドラマ枠で『ハケンの品格』『ホタルノヒカリ』などを手がけてきた日本テレビの櫨山裕子氏だ。
今作が民放GP帯連ドラ初主演となる小池とは『世界一難しい恋』『母になる』『俺の話は長い』といった作品で仕事をしてきた同氏に、小池や共演者たちの魅力、そして令和に作るホームドラマの狙いなどを聞いた――。
■本来のテレビドラマの良さを感じてほしい
近年、配信も念頭に置いた若年層向けのドラマが増えている中で、今作は「いわば逆張りと言いますか、本来のテレビドラマの良さを視聴者の皆さんに感じていただきたい」という発想で企画。「脚本の金子茂樹さんも私も、テレビドラマで育った人間として、通りすがりのお客さんにも見てもらえるテレビドラマというのは何であるか、というのを考えたときに、やっぱりホームドラマだねという話になりました」とジャンルを選定した。
『コタツがない家』というタイトルは、事件があってもコタツを囲んで家族が和気あいあいと解決……というかつての王道ホームドラマと対照的な作品であることを象徴している。
「昔のホームドラマは外から持ち込まれた問題を描いていましたが、今回は家の中に問題があって、そこをどう描いていくかが今までのホームドラマとは違う構造になっています。万里江が仕事の悩みを家に持ち込むなんて話ではなく、家の中がグチャグチャという話なんです」
日テレの水曜ドラマといえば、お仕事モノや恋愛モノで“女性の今”を描く作品が多くラインナップされてきたが、この枠でホームドラマをやる狙いは何か。
「小池さんを主役にして、どんなホームドラマがあり得るのかと考えたときに『恋に仕事に頑張って結婚したのに、“こんなはずじゃなかった”と思う女性』が、たくさんいると思うんですよ。私もそうなんですが(笑)。やっぱり家族と仕事と自分というところに、女性の今の現実があるのではないかと思います。でもそうやって女性が共感したり、自分の人生について思い至るという意味で、これは水曜10時の作品だということになりました」
■初共演のキャスティングで「生な感じを」
小池を主演に起用したのは、「以前、小池さんの雑誌特集でインタビューされまして、『小池さんに望むことは何ですか?』という質問に、『小池さんが主役のテレビドラマが見たいです』と答えたんですけど、自分でやるのもありかなと思い、金子さんも『世界一難しい恋』『俺の話は長い』でご一緒していたので、小池さんのGP帯連続ドラマ初主演作ということで気持ちも入りました」と明かす。
そんな彼女の魅力を聞くと、「目の前の出来事に対して、とてもポジティブに立ち向かっていく様がすごい素敵だなとずっと思っていて、勇気がある人だと思います」と回答。
その魅力を生かすために、キャスティングでは、「小池さんにドキドキしてほしくて、お芝居でいい緊張感が持てるように、相手の出方が分からないほうが面白いかなと思いまして、小池さんが今まで共演したことがない人を探しました」といい、“深堀家の3人のダメ男”には、夫役の吉岡秀隆、息子役の作間龍斗、父親役の小林薫と、いずれも初共演の役者をブッキングした。
こうしたキャストたちとの掛け合いによって、「小池さんが“こう来るな?”と、分かってない人とやり取りをする中で、小池さんのリアクションにも生な感じが出るんじゃないか」と期待をかける。