• (C)フジテレビ

本作で初共演している諸葛孔明役の向井理には、「頼もしさ」を感じるそうだ。

「向井さんがどんどん孔明になっていくのを見ていると、すごく頼もしいなと思います。私も、“よりよい英子”になっていけるように努力をしているところです。向井さんのことは、優しさをまとった空気感のある演技をされる方だと、お会いする前から思っていました。実際に撮影に入ってからもその空気感のままで、なおかつ冷静に作品を見つめてらっしゃる方です。英子を演じる上で迷ったときに、アドバイスを頂くこともありました」

上白石にとって、自身を陰で支えてくれるような「軍師」のような存在はいるのかと尋ねたところ、2020年に主演を務めた舞台『ゲルニカ』の演出家である栗山民也氏の名前が挙がった。

「お芝居をする上でたくさんの大切なことを教わりました。役者と同じ目線に立ってものを考えてくださる方で、お芝居をする上で自分の感情にウソをつかないというか、“本当の声は、本当の感情からしか生まれない”という言葉が印象に残っています。今回も“英子としての気持ち”をウソなく感じて演じていたいです」

設定こそ奇抜な作品だが、英子が持つ“夢中になれるものを信じていたい”、“夢をかなえたいと”いった等身大の感情は、普遍的なものであるはず。「ウソのない演技」を楽しみにしたい。

  • 上白石萌歌

■“音楽の力”の素晴らしさを感じさせてくれる作品

新宿・歌舞伎町のクラブ「WARP SHINJUKU」で行われたクランクインの様子も話題になっていた本作。監督の渋江修平氏はドラマだけでなく、King & Princeから諭吉佳作/menまで、ミュージックビデオを多数手がけていることもあり、豪華アーティストが集結したライブシーンは放送前から注目を集めていた。

「渋江監督は、とにかくライブシーンの空気感の切り取り方が素晴らしくて、原作を読んでいて感じたライブの迫力、疾走感……みんなが音楽を通して一体となっている光景が丁寧に表現されているんです。私も今までに挑戦してこなかったジャンルの曲を歌っていることもありますし、歌いながらお芝居をすること自体とても難しいことなので、そういった部分も監督やステージングチームのスタッフの方と研究しています」

  • (C)フジテレビ

上白石萌歌の新境地とも呼べる『パリピ孔明』。自身も放送を楽しみにしていることが、言葉の一つひとつからうかがえた。

「このドラマは、コミカルですごくきらびやかな作品です。その一方で、人が夢を持つ美しさや熱意をとても丁寧に描いているので、いろいろな世代の方に響くと思いますし、“音楽の力”の素晴らしさを感じさせてくれる作品だと思います」

  • 上白石萌歌
  • 上白石萌歌
  • 上白石萌歌
  • 上白石萌歌

●上白石萌歌
2000年生まれ、鹿児島県出身。11年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞し、デビュー。以降、テレビ、映画、舞台、「adieu」名義での音楽活動など幅広く活躍。18年『羊と鋼の森』で第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。主な出演作に、映画『子供はわかってあげない』(21年)、『KAPPEI カッペイ』(22年)、ドラマ『義母と娘のブルース』(18年)、『いだてん~東京オリムピック噺~』(同)、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(19年)、『ちむどんどん』(22年)、『金田一少年の事件簿』(同)、『警視庁アウトサイダー』(23年)、『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(同)など。10月13日には映画『ゆとりですがなにか インターナショナル』が公開予定。

衣装協力 DIESEL / ディーゼル
LOMANY / ロマニー

スタイリスト:道端亜未
ヘアメイク:冨永朋子