ベンチマークの結果はゲーミングノートPCのトップクラス

それでは16コア32スレッドかつ大容量L3キャッシュを搭載するRyzen 9 7945HX3D、モバイル最上位GPUのGeForce RTX 4090 Laptop GPUを搭載するROG Strix Scar 17 X3Dを、実際にベンチマークにかけてパフォーマンスを見てみよう。電源モードについては、統合ユーティリティのROG Armoury CrateからTurbo(デフォルトはPerformance)とし、合わせてGPUモードをUltimate(デフォルトはStandard)として計測を行なった。

まずはCINEBENCH 2024。登場間もないベンチマークなので比較データが揃っていないが、CPU Multi Coreで1,766、CPU Single Coreで114といったポイントだ。新たに追加されたGPUスコアは22,729。今後CINEBENCH 2024を使ったベンチマークが出てきた際、比較してみるとよいだろう。

  • CINEBENCH 2024

続いてCINEBENCH R23。こちらはCPU Multi Coreが33,483と16コア32スレッドの圧倒的なパフォーマンスを目の当たりにすることができる。また、CPU Single Coreも1,951と2,000に迫るスコアを叩き出している。Multi、Singleともに高いスコアで、デスクトップPCでもミドルレンジを軽く凌駕、ハイエンドでもかなり高スペックでなければ超えられないだろうパフォーマンスを示している。

  • CINEBENCH R23

PCMark 10でアプリケーション性能を見てみたが、こちらもなかなかのスコアだ。Overallは9,177と10,000ポイントに届かなかったが、各シナリオスコアは10,000点を超えてきている。CPU性能の高さでProductivityシナリオはSpreadsheet、Writing両テストで高スコア。Digital Content Creationシナリオの各テストもCPU、GPU両性能により高いスコアを示している。

  • PCMark 10

続いて3DMark。GPUのGeForce RTX 4090 Laptop GPUはデスクトップ版GeForce RTX 4090からはいくつか制限のあるGPUだが、スコアとしてはデスクトップ版のGeForce RTX 4070 Tiに比肩するくらいだろうか。

  • 3DMark

実ゲームタイトルでのベンチマークを見ていこう。まずはファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク。今や軽い部類のベンチマークで、2,560×1,440ドット、最高品質でも5桁のスコアだった。次に現在でもまだ比較的重い部類のFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク。こちらは2,560×1,440ドットパネルの本機でも3,840×2,160ドットまで計測できたのでそちらのスコアも添える。3,840×2,160ドット、高品質の場合は8,926ポイントで快適評価。いちおうプレイ可能な範囲である。本機パネル解像度の2,560×1,440ドット、高品質の場合は15,216ポイントで、最上級の評価である非常に快適まで上がる。

  • ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ

続いてCyberpunk 2077。2,560×1,440ドット、レイトレーシング:ウルトラでも94.55fpsを記録しておりプレイは快適だ。同タイトルは「アップデート2.0」が登場予定で、これが重くなると噂されている。本製品のパフォーマンスがあれば引き続き問題ないと思われるが動向に注視したい。

  • Cyberpunk 2077

次にForza Horizon 5。2,560×1,440ドット、Extreme画質で145fpsという結果だった。120fpsを軽く超えているので、パネルスペックの240Hzにまでは届かないものの映像はなめらかだ。

  • Forza Horizon 5

最後にTom Clancy's Rainbow Six Siege。eスポーツタイトルで軽量のため、2,560×1,440ドット、最高画質でも496fpsだった。最高の画質設定でも本機のパネル上限を軽く超えている。240Hzパネルは、プロゲーマーでもまずまず十分なリフレッシュレートと言える。そのパネルスペックを引き出す描画が可能なのだから、プレイは有利なはずだ。

  • Tom Clancy's Rainbow Six Siege

最強CPUでさらに強化された至高のゲーミングノートPC

Ryzen 9 7945HX3Dを搭載するゲーミングノートPC、ROG Strix Scar 17 X3Dを紹介してきた。3D V-Cacheはとくにゲーミングで有効と言われる。アプリケーションによる有利不利はあるだろうが、ここまでのパフォーマンスを見るかぎり、ゲーミング性能では現行ゲーミングノートPCの中でも間違いなくトップクラスだと言えるだろう。

ROG Strix Scar 17 X3D自体もパフォーマンスとデザイン性を両立したゲーマー好みのゲーミングノートPCと言えるだろう。17.3型の大型きょう体は窮屈感がなく迫力あるゲームプレイが楽しめる。至高のゲーミングノートPCを求める方は要チェックだ。