あのならではの本音トークが、大勢の視聴者の反響を呼んできたことは言うまでもない。「しゃべるのは苦手」とのことだが、これだけ多数のトーク番組やラジオ番組に出たことで、そこの変化はあったに違いないと思ったが、予想を反して「それが意外と変わらなくて。今も変わらずしゃべるのは嫌いです」とキッパリ言い切った。
では、いろいろな番組に出演する際に心がけていることとは? 「素直でいることですかね。あまり嘘をつかない。なるべく素直に、自分の言葉でしゃべる。バラエティに出る時もそうですが、そこは心がけています」
■音楽で自分を表現することで“生きづらさ”がちょっと変わる
続いて、ここ数年で起きた、仕事の向き合い方や人生観での変化や発見などについても聞いた。
「人生観とか生き方は、ずっと変わなくて。そこはもう形成されちゃったという感じです。でも最近は、誰かがアドバイスをくれた時、あまりそれを飲み込まないのはよくないなと思ったりもします。それぐらい、今まではずっと流されなかったので」
その少しだけ変わった理由については「単純に生きづらさもあるし、人の意見は聞いてみてもいいのかなぐらいに思っています」と、少し柔軟性を得たようだが、“生きづらさ”のレベルについては「変わらないから、音楽をやってきました」とのこと。
現在はソロアーティストanoとして、パンクバンド・I'sのヴォーカル・ギターとして精力的に音楽活動を行っているが、「音楽をやって、ちょっと変わるかなってぐらいの感じです」と、音楽で自分自身を表現することが、精神面に良い作用をもたらしているようだ。
最後に、今やりたいことについて尋ねると「1週間ぐらい寝続けたいです。ずっと寝られるんですけど、まだ今年は本領発揮できてない」と回答。
自分自身は「変わらない」と言うあのだが、様々な環境でもまれ、彼女の言うところの“糧”をたくさん身につけていっている気がする。そして、彼女の目線や感性でしか紡げないものを今後もどんどん世に生み出していってほしい。
9月4日生まれ。2020年よりano名義でソロアーティスト活動を始め、2021年よりバンド・I'sのボーカル・ギターとしても音楽活動を行う。2022年に1stデジタルシングル「AIDA」でメジャーデビュー。2023年12月に1stアルバム『猫猫吐吐』をリリース。『あのちゃんの電電電波♪』(テレビ東京)、『あののオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)にレギュラー出演中。落合モトキとダブル主演を務める映画『鯨の骨』が10月13日公開予定。