ガッチャードのカッコよさに感動
――仮面ライダーガッチャードの姿を初めてご覧になったときの思いを聞かせてください。
初めてガッチャード スチームホッパーを見た時、屋外で太陽の光を反射してキラキラと輝いていて、ものすごくカッコいいなと思いました。ミナトとガッチャードと一緒のシーンを撮影したのですが、自分の中で「ガッチャード……カッコいい!!」という気持ちがどうしても抑えきれず、芝居がブレたのではないかと不安になるほどでした。僕も幼いころ『ウルトラマンタロウ』や『五星戦隊ダイレンジャー』『忍者戦隊カクレンジャー』といったヒーローが大好きだったので、そのころの気持ちが甦る思いです。こんな夢の世界にいま自分がいて、仲間と一緒に「夢を作っている」というのを、ワンカットごとにしみじみと感じています。今からこんなことを言ったら「早いよ!」と周囲からツッコまれるんですけど、すでに最終回のことを想像して、終わるのが残念だ、寂しいみたいな気持ちになっています(笑)。
――教師という役柄ゆえ、年下のキャストの方々と一緒にお芝居をされていると思います。その中でもひときわ「輝いているな」と思える方がいたら、教えてください。
輝いているというと、キャスト全員がそうなんですけど、しいて挙げるなら宝太郎役の本島純政くんと、黒鋼スパナ役の藤林泰也くんです。本島くんに関しては、普段の彼と宝太郎の区別がつかないという、自然体の魅力があります。藤林くんはスパナをクールに演じあげながら、現場ではみんなのムードメーカーとなって盛り上げてくれる、そのギャップが魅力的です。関西出身の藤林くんが、天然っぽい本島くんにツッコミを入れたり、すごくいい空気を作ってくれるんです。僕はそういうやりとりに加わらず、ただ見守っているだけなので(笑)、彼らをはじめ、キャストのみんなからいっぱい刺激をもらっています。
変身への期待は…
――錬金術師たちを育成するミナト先生ですから、宝太郎のように仮面ライダーへの「変身」もあるのではないか、と期待されるファンの方もいらっしゃるでしょうね。
撮影前の顔合わせがあったとき、図々しくも「僕も変身できると信じています」と発言したのですが、湊さんからは「絶対に変身はさせません!」ときっぱり宣言されました(笑)。視聴者の方々が「もしかしたらミナト先生も変身するかな」と期待しているのを、ずっと裏切り続けてください、なんて言うんですよ。でも、それすらも今後の「フリ」だったりするじゃないですか。これから先、どうなるかはわかりませんので、決してあきらめずに変身のチャンスをうかがっていこうと思っています。
――いよいよ放送が始まる『仮面ライダーガッチャード』の、ミナト的見どころをお願いいたします。
『仮面ライダーガッチャード』は可能性に満ちた高校生がさまざまな経験を積み、成長していくストーリーです。そして宝太郎と行動を共にする人たちも、彼の影響を受けてさまざまに変化していくことでしょう。ミナトは若い錬金術師たちを見守るという立ち位置なのですが、彼自身も宝太郎と関わることにより、影響を受けるのかなと思います。そういった部分を芝居によってどう表現していくかが、僕個人に与えられた命題です。ストーリーに込められたいくつもの「謎」が、エピソードを重ねていくたびいかにして解き明かされていくのか、ぞんぶんに楽しんでいただきたいです。
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