• アバレッド/伯亜凌駕を演じた西興一朗とアバレキラー/仲代壬琴を演じた田中幸太郎

――久々にお会いしたキャストの中で、特に印象が変わった方はどなたですか。

田中:えみポン(笑里)のみっちゃん(西島未智)でしょうね。バリバリのキャリアウーマンみたいになられて。

西:見違えるようなしっかりした女性になりましたね。

田中:今回の撮影や、記念イベントの進行についても、いろいろと縁の下の力持ちとして動いてくださって、ありがたいですよね。

西:7月15日にシアターGロッソで行なわれた『アバレンジャー』20周年記念イベントは、ほぼみっちゃんにお任せしてましたから。実際できますし、信頼してますし、すごく助けていただきました。

田中:当時は普通っぽい高校生だったのに、20年の歳月ですっかりたくましい印象を受けました。

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――木村ひさし監督は大の特撮ファンで、中でも『アバレンジャー』はお子さんと一緒に楽しんで観ていた思い出があるとうかがいました。木村監督の現場はどんな雰囲気でしたか。

西:木村監督は撮影の前日か、あるいは当日に台本のセリフにいろいろ足してくる方で、映像がつながって出来上がってくるまでは、今やっている部分がこの先にどう活きてくるのか、つかめないところがありました。そして、できあがった映像を確認すると見事に木村ワールドになっている。木村監督と『アバレンジャー』はとても相性がいいなって痛感しました。

田中:木村監督は、興一朗さんとのつながりで実現したんだよね。

西:そう。僕がどうしても木村監督にアバレンジャーを撮ってほしいと要望したんです。きっとハマるだろうと思っていました。

田中:ドンピシャでした(笑)!

西:テレビの討論番組にアバレンジャーが出演するという場面でも、あえて変身後で出てきて、すごい違和感があるのは木村演出ならではです。

田中:突飛な画でしたね(笑)。

西:アバレブルーがムカついて名乗らないもんだから、コメンテーターの渡米ヒロシ(演:渡洋史)が代わりに名乗ろうとするとか、ああいうのも木村監督のアイデアですから。

田中:名乗ろうとしたら司会者の田原々さんにさえぎられる。あのぞんざいな扱いが良かった。

西:渡さん、すごくオイシイところをさらっていきましたよね。現場でもすごくみんなにウケていました。木村監督は本当に『アバレンジャー』が大好きで、映像から愛が伝わってきます。僕としては、木村監督のおかげで気持ちよく「最後の大アバレ」ができたと思っています。

――本作での、お2人の好きなシーンを教えてください。

田中:今回すごく感動したのは、変身後のヒーローたちが戦っている姿を間近で見られたことです。ああ、今俺は『アバレンジャー』をやっているんだなあって、しみじみ思いました。

西:アバレキラーを迎えてひさびさに5人のアバレンジャーが名乗るシーン。本来ならみんなでカッコよく名乗るんですけど、あそこにも意図的に「笑い」を仕込んでいますので、そこはみなさんチェックしてみてくださいね。真面目な部分と笑える部分の、緩急がすごくいい作品になりました。

田中:あとは、大友花恋ちゃんがダンスを踊るシーンに感動しました。本作はお笑い要素がけっこう盛り込まれているからこそ、心にグッとくるシーンが際立つんだと思います。

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――あらためて『爆竜戦隊アバレンジャー20th 許されざるアバレ』の見どころを聞かせてください。

西:20年前からずっとファンでいてくれている方たちには絶対楽しんでいただけると思いますし、『アバレンジャー』を知らない特撮ファンのみなさんも面白く観られる作品になりました。これが『アバレンジャー』の最高傑作です!

田中:僕にとって、ここ10年で一番笑った映画になりました。『アバレンジャー』の総集編的要素もありますし、ヤツデンワニや爆竜たちをはじめとする、懐かしいキャラクターもたくさん出てきます。最高の作品です。

西:『アバレンジャー』でしかできない世界観を、ぜひたくさんの方たちに観ていただければ嬉しいです。絶対損はさせません!

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