『ゾン100』で、赤楚演じるアキラはゾンビに追いかけられピンチの連続だが、赤楚自身も俳優人生は「ピンチの連続です」と話す。

一番大きなピンチは、『仮面ライダービルド』(17~18)終了後に出演した映画『思い、思われ、ふり、ふられ』(20)のときだという。この映画では、浜辺美波、北村匠海、福本莉子とともに4人で主演を務めた。

「全国区の300館以上の映画館で公開される作品で、4人メインで。そんな大役初めてだったので、プレッシャーという意味でのピンチがあり、鍛えられました」

また、フジテレビ系ドラマ『風間公親-教場0-』(23)も「1話と2話に出演するというところでプレッシャーがありピンチでした」と述べ、さらに、「『ペントレ』が終わったあと、1日空きで『向井くん』に入ったので、それもピンチでした」と告白。「ずっとピンチの連続です」と言うも、「一つ一つ乗り越えながら鍛えられているのかなと思います」と話した。

■コロナ禍で自分と向き合い自己肯定感がアップ

ブレイクのきっかけとなった『チェリまほ』については、「ピンチという感じはなく、チャンスのほうが大きかったです」と振り返る。

演じた安達清のように自身も自己肯定感が低かったが、コロナ禍で自分と向き合う時間ができたことで、自分を認められるように変化。それが、『チェリまほ』に生きたのだという。

「やっと自分を肯定できるようになったところからの『チェリまほ』だったので、役とすごくリンクしたんです。緊急事態宣言で2カ月ぐらい空いたときに『俺、頑張ってきたよな』と、頑張りを認めてあげるってすごく大事だと気づいてから気持ちが楽になりました。自分がやってきたことを認めてあげると、自分を全否定せず、いいところはいいと思えるようになり、大きな転機になりました」

そして、赤楚が大切だと考えている楽しむことや自己肯定感などが『ゾン100』でも感じられると言い、「本当にこの作品に出演してよかったと思っています。ちょっとでも楽しんでもらって、笑ってもらって、前向きな気持ちになってもらえたらいいなと。見てくださった方にとって明日の活力になったらうれしいです」と語った。

最近は現場でたくさん会話しているという赤楚だが、年齢を重ね、状況の変化もあって変わってきたそうで、「いろいろな人と会話できるようになってきて今とても楽しいです」とにっこり。その変化も、コロナ禍で自分と向き合えたことが大きかったという。

「できていないことにずっと悩んでいましたが、やれることはやってきたよなと。一つ一つの仕事に対して準備をしっかりして向き合えていたと思えたので、自分を認めてあげようと思い、現場での居方も変わってきたのだと思います」