■前任の麒麟・川島から教わった“MCの極意”とは?
――馬のどんなところを見て“推し馬”を決めるんですか?
新聞や雑誌などで集めた情報はもちろん参考にするんですけど、動画などで実際に走っている姿を見て、走り方が好きだなと思うと推し馬になったりもしますね。
――「走り方が好き」という視点は、やはり長く馬に親しんできた菅井さんならではですね。
人間は歩き方や走り方って人によって違うけど、馬も同じなんですよ。走るときの動きにバネのある馬もいれば、一歩一歩のストライドが大きい馬や、頭が高いフォームで走る馬とかいろいろ個性があって、見ていて本当に楽しいなって思います。
――菅井さんが好きなタイプの馬は?
そうですね……やっぱりお尻がしっかりしていて、後ろ足がよく動いている馬ですかね。
――やはり、見ているところが違いますね。
もうただ好きってだけなんですけどね(笑)。私がやっていた馬場馬術だと、首が太くてしっかりした体型がいい馬とされているんですけど、サラブレッドだとまた違いますし、走る距離によって向いている体型がさらに違ってくる。知れば知るほど競馬って奥が深いなって思いますね。
――知るほどに競馬の楽しさにもハマっていく?
そうなんです。それは『競馬BEAT』のスタジオの環境も大きくて、出演者のみなさんやスタッフさんが真剣に競馬を楽しんでるという感じなんですね。レースを見ているとき、思わず立ち上がって馬を応援したりしているんです。本気で予想をして馬券を買って、心から喜んだり悔しがったり。大人になっても、こんなに素直に気持ちをさらけ出せる場所ってあるんだなって(笑)。
――菅井さんも思わずさらけ出してしまったことってあるんでしょうか?
もちろんあります! 私が予想を外して本気で悔しがっていると、「いいね、菅井さん!」ってみなさんが褒めてくれるんです。これがテレビで放送されていることを、つい忘れちゃっているくらいがちょうどいいよって(笑)。そんな褒められ方をしたことがなかったので、すごく新鮮でしたね。
――たしかに、メインMCへのアドバイスとしてはすごく斬新かも(笑)。
先日、『競馬BEAT』の前任MCの麒麟の川島明さんがゲストに来てくださったのですが、「レースの予想がめちゃくちゃ外れたときは、スタジオに映像が切り替わっても放心状態でしばらくしゃべれない。それくらい自分の気持ちをさらけ出せたらこの番組のMCとして一人前」とおっしゃっていて(笑)。今のところは番組の進行で頭がいっぱいなんですが、喜びも悔しさもさらけ出せるMCにいつかなれるようにがんばりたいです!
――今後、『競馬BEAT』でほかにやってみたいことは?
厩舎や競走馬のトレーニングセンターがある栗東に取材に行ってみたいです。現役の馬をたくさん見たいですし、引退した馬たちにも会いに行きたいですね。がんばって走ってくれていたあの馬は、今どうしてるのかな? って競馬ファンのみなさんも気になっているのではと思いますので。
――馬への深い愛が伝わってきます。菅井さんが馬に惹かれるワケは?
馬ってとても頭がよくて、一緒にいると落ち着くんです。人間を癒やしたり元気づけたりする、すごくいいパワーを放ってくれているんじゃないかなと思います。あとはやっぱり、すべてを悟っているかのようなあの“目”ですね。人間のことはお見通しだよ、みたいな(笑)。本当に大好きなので、これからも馬にはずっと関わっていきたいなと思っています。
1995年11月29日生まれ、東京都出身。2015年、欅坂46(現・櫻坂46)のオーディションに合格し、1期生として加入。2017年1月より7年間キャプテンを務める。主演舞台『飛龍伝2020』(20年)、ミュージカル『カーテンズ』(22年)など女優業でも活躍。特技の乗馬では、日本馬術連盟「馬術スペシャルアンバサダー」を2017年から2021年まで5年連続で務めた。2022年11月、櫻坂46を卒業。2023年は舞台『新・幕末純情伝』に主演、ラジオ『菅井友香の #今日も推しとがんばりき』(文化放送)でパーソナリティーを担当するなど活動の幅を広げている。