■緊張もするし大変だったけど……
篠崎が出演するエピソードは、「小林家ワンダーランド」。小林家の長男・小林達也はある日、父親から「小林家ワンダーランド」という超新感覚ご近所型テーマパークを実家でオープンすることを告げられ、そこから物語が展開していく。篠崎は、達也が思いを寄せる会社の先輩・高瀬美雪を演じる。
主人公・達也を演じるのは、中川大志。昨年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で畠山重忠役を好演し反響を呼ぶなど、若手実力派として注目を集める彼の姿は、篠崎の目にはどんな風に映ったのだろうか。
「当たり前のことなんですけど、すごかったです。いち視聴者になって、感心してしまうというか。お芝居の現場は久しぶりなので、共演者の方とどうやってお話したらいいのかも分からないでいたら、中川さんから喋りかけてくださって。私のほうが年上なのに、オドオドしちゃってました(笑)」
役者仕事に対し、篠崎は「お邪魔してる感覚」と恐縮するが、これまでに3本の映画で主演を務めている。とは言え、演技をするのは数年ぶり。撮影現場で、ヘアメイク担当のスタッフから「昔、他の作品の現場でも担当させてもらったんだよ」と声をかけてもらうという思いがけない再会もあったが、懐かしんでばかりもいられなかった。
「撮影までの間、ずっとソワソワしてました。絶対に迷惑はかけられないじゃないですか。『やる』って言っちゃったけど、大丈夫かな? みたいな。何回も台本を読んだから、セリフはもう覚えてるはずなんですけど、覚えてない気がしてきて。ちょっと確認しようって、メイクしてるときも、メイクさんとお話しながら、台本をチラッと見て(笑)。みなさん、どうやってセリフを覚えてるんだろう」
熟考の末に下した決断、落ち着かない準備期間を経て、久しぶりに芝居をした感想は。
「めっちゃ大変でした。これで大丈夫なのかな? えーっと……ってやってるうちに、よく分かんないまま終わっちゃったって感じで。役作りも自分なりに頑張ったんですけど、それがうまくできてるのかも分からなくて。監督が『OK』を出してくれてるから、『OK』って思うしかないし、それ以上考えても仕方ないなって」
「演技は本当に未知ですね。なかなか新しいことに挑戦できない性格なので、グラビアみたいに『できる』って思えることじゃないと、怖い。演技でもそう思えるようになるのかな? って想像してみたんですけど、一生この感じというか、想像の中でもずっとオドオドしてました(笑)。でも、今回お話を頂いてからずっと不安だったし、緊張もするし大変だったけど、お芝居をさせてもらうのは楽しかったです」
ズバリ聞く。『世にも奇妙な物語』出演を機に、女優・篠崎愛をこれからもっと頻繁に見られるのだろうか。
「正直言うと、ちょっと分からないです。まだ放送もされてないし、自分がちゃんとできてるか分からないので……(笑)。撮影中、ちょこちょこマネージャーさんに『今の大丈夫でしたか?』って聞いてたんですけど、『大丈夫! 最高!』しか言われなくて逆に不安でした。マネージャーさん盛り癖すごいので(笑)。やっぱり自分で観てみないと」
取材の終わり際、「放送後にまた女優業への意欲を聞かせてもらえるのが楽しみです」と伝えると、篠崎は「本当にちゃんとできてるか分からないですよ? 次に取材してもらったとき、なかったことにされてたりして(笑)」といたずらに笑っていた。放送は6月17日。当日が楽しみだ。
篠崎愛(しのざき・あい)
1992年2月26日生まれ。東京都出身。2021年9月24日発売の『FRIDAY』(講談社)で、約4年ぶりにグラビア復帰。翌年、写真集『IDEA』を発売したほか、スカパー!・スポーツライブ+にてレギュラー番組『「肉汁女子会」~お肉とお酒と私たち~』がスタート。2023年、最新写真集『篠崎愛 写真集 YOUNG CHAMPION 15years Memory』を発売した。6月17日放送のフジテレビ系オムニバスドラマ『世にも奇妙な物語 ’23 夏の特別編』のエピソードの一つ「小林家ワンダーランド」で、ヒロイン役を演じる。