決勝「マシンガンズ×ギャロップ」の採点が終了すると、泉谷しげるの「春夏秋冬」に乗せて、「グランプリファイナル」全組のハイライト映像が流れた。それを穏やかな表情で微笑みながら見守るMCの東野と宮司アナと、一点を見つめるような松本。それぞれどんな思いで、この戦いを振り返ったのか。
そして、先攻・マシンガンズの「246点」が発表され、再びCMに入った瞬間、上を見て大きく深呼吸したギャロップの林健。CMが明け、後攻・ギャロップの「276点」の得点分布が出た瞬間、マシンガンズの西堀亮は思わずひざに手をついた。
ギャロップの優勝が決まると同時に、この日ともに戦ったすべての漫才師たちが笑顔で拍手しながらステージに集合。他の賞レースでも見られる光景だが、『THE SECOND』は、より祝福の気持ちが強いように見えた。
それは、苦節を経て“セカンドチャンス”をつかんだことへの労いもあるだろうが、大きな要因はタイマン・トーナメントというシステムではないか。得点発表が終わって漫才師がステージを後にするとき、どの組も対戦相手に礼をしたり、肩をたたいたり、握手したりと、「ノーサイド」の姿があり、“自分たちの分も勝ち進んでくれ”と託す思いが伝わってきた。その積み上げの結果が、笑顔の全員集合だったに違いない。
お笑い賞レースの立ち上げは厳しい声を受けるケースが多かったが、今回SNSでは好意的な反響が多数見られ、エンディングでは松本が「素晴らしい大会だったと思います。第2回、第3回とぜひ続いてほしいなと思いました」と総評した。出場資格がありながら、今回参加を見送った芸人も多いだろう。そうした声に応えて来年も開催され、ブラッシュアップしてさらに盛り上がる大会となることを期待したい。