――「グランプリファイナル」で宮司さんがタッグを組むのは、東野幸治さんですね。
石川:僕は『ワイドナショー』も担当しているんですが、東野さんは本当に全てを受け入れてくださる懐の深い方なんです。就任発表の際に「今までずっと、大掛かりなお笑いの賞レースには絶対に関わらないようにしようと決めてたんです」とコメントを出されていましたが、結成16年目以上の漫才師さんたちの大会の司会にふさわしい方として、我々はやはり東野さんがベストだと考えていたので、受けていただいたことに感謝です。第1回大会でどれくらいエントリーしてくれるのか心配だったんですけど、「東野さんがMCだから出ます」という声を、選考会のときからいろんな方に聞いたんです。今回、実力派の漫才師さんが多数出てくれた裏には、東野さんがMCに就任されたことはすごく大きかったと思います。
――そこに加えて、松本人志さんが「アンバサダー」という形で登場されます。
石川:やっぱり松本さんにはどうしても出ていただきたいと思っていたので、5月に入ったタイミングでの発表になりましたが、こんなにうれしいことはありません。制作人生25年の中で、『THE SECOND』に松本さんが出てくださることは、最もうれしい出来事の1つですね。それと同じくらい、漫才師の皆さんも喜んでくださって、「グランプリファイナル」に残った8組はもちろん、選考会で敗退して「来年も出たい」と言ってくださっている漫才師さんたちにとっても、すごくうれしい情報だったのではないかと思います。
――審査員が一般の方という中で、松本さんが審査をするわけではないですが、その場でコメントしてくれるというのが大きいですよね。
石川:試合の中で必ず勝つ人と負ける人が出てしまうわけですが、負けた人にとっても、松本さんからコメントを頂けたり、見守っていただけることは、それだけですごく励みになるんじゃないかと思いますね。
――宮司さんは、松本さんとも東野さんとも、ガッツリご一緒するのは初めてですか?
宮司:そうですね。どんな感じになるんだろうと、ドキドキしています。『ワイドナショー』で一緒にお仕事している山崎夕貴アナ(※「崎」は正しくは立つ崎)から、東野さんは「制作のやりたいことを把握して、それを実現させるために動いてくださる方」と聞いているので、楽しみです。
■スイッチを入れないと大物司会者の隣には立てない
石川:「ノックアウトステージ」の司会は「グランプリファイナル」でリポーターを担当する小室(瑛莉子アナ)も務めていて、彼女はいわゆる女性アナウンサーのイメージ通り、ニコニコしながら「どうもー」って小走りで出てくるんです。でも、宮司は一緒に司会を担当したトレンディエンジェルさんが「どうもー」って走って出てきたのに、女優さんみたいにゆっくり登場したんですよ(笑)。それを小室と見ていて、「やっぱり賞レースの司会ってこうだよな」って話していました。
宮司:いやいやいや…。何だか、本当にすみません。
石川:でも、あれは、ある種大会の格を上げてくれると思ったんですよ。小室も「学びました!」と言っていましたから。
宮司:実はただヒールが歩きづらかっただけなんですが…(笑)。でも、言い訳になってしまうかもしれませんが、ちょっと自分の中でスイッチを入れないと大物の司会者の方の隣には立てないという気持ちもあります。いろんなプロの方々と、ある種対等な立場で、その場を仕切るという役割を与えられているので、私の場合、自信がなさすぎると仕事ができなくなってしまうんです。だから、そこでエンジンをかけて「やるぞ!」という気持ちが出たのかもしれません。それが生意気に見えていたのかな…。
石川:いやいや、生意気に見えたんじゃなくて、賞レースの司会者として正しい登場だなと思ったんですよ。