――第1作から9年経ちましたが、ご自身の9年間での変化をどのように感じているかお聞かせください。
遠藤:健康をすごく気遣うようになりました。9年間って長いですから、そういう変化があるまでこの作品に関わったということがびっくりです。自分の名前を言うだけのキャラクターで「面白いね!」と興味本位で受けて、すぐ終わると思っていたら9年間も続いて。ドラマでもなかなか9年も続く作品はないですから。
加藤:一番変わったのは、全然とんかつを食べられなくなったということですかね(笑)。好きだったのに、油がもう。昔はめちゃくちゃ食べられたのに、4切れ目ぐらいでいけなくなりました。
山寺:社会がどんどん変わって、ネットが発展し、声優業界も大きく変わり、声優がこんなに注目される職業に。こうやって素晴らしいメジャーな作品に出演させてもらっているけど、どこか僕自身、置いてきぼり感があって、時代が変わってしまったのかなと思った瞬間もありました。くよくよ考えるタイプなので悩みましたが、この作品がつなぎとめてくれた感じがしています。
――今のままでいいと再確認できたということでしょうか。
山寺:そうですね。変わらず作品を一生懸命やることが大事なんだって。
加藤:山寺さんがそんな不安を感じる必要なんてないと思いますけど。
山寺:いろんなことができる人がどんどん増えてきて。人と比べる必要はないんだけど、どこか共通点を見つけて落ち込んでしまう自分がいて。そんな自分が嫌なんです。加藤さんは比べないですか?
加藤:比べなくなりましたね。勝てない人なんていっぱいいるし、その人たちと比べても自己嫌悪になるだけですから。勝ち負けではなく、自分が面白いと思うことをやるだけ。楽しいと思うことができればいいなと。
山寺:素晴らしい! そういう大人になりたいです。遠藤さんも人と比べず、自分の道をちゃんと歩かれているイメージです。
遠藤:もともとが劣っているから、みんなすごいなって!
山寺:同世代の役者と比べたりすることは?
遠藤:頑張ろうとはするけど。嫉妬が生まれるのはきっと、自分が優秀だからですよ。優秀だから、新しい優秀な人が出てきて比べるようになったのでは?
加藤:比較対象が変わるだけで、ずっと比較しなきゃいけなくなるので、もう比べるのはやめましょう!
山寺:そうしよう! そうなれるように頑張ります。