現在放送中の『王様戦隊キングオージャー』は、昆虫をモチーフにした5人のヒーローの活躍を描く、スーパー戦隊シリーズ第47作である。地帝国バグラナクが地上の人々を苦しめるとき、国を治めるトップ=王様たちが手を組み、昆虫型機械生命体「シュゴッド」と力を合わせて戦うという物語。シュゴッドが合体して完成する巨大ロボット、その名こそ「キングオージャー」。かつてない力強さ、頼もしさを感じさせてくれる新ヒーローが誕生した。

  • 平川結月(ひらかわ・ゆづき) 2001年生まれ、熊本県出身。2018年に「LDH Presents THE GIRLS AUDITION」グランプリを獲得。2019年、LDH所属となり、テレビドラマ『プロミス・シンデレラ』(2021年)『お茶にごす。』(2021年)や映画、舞台『魍魎の匣』(2019年)、CMなど、幅広い分野で活動する。特技はバスケットボールとエレクトーン。 撮影:大塚素久(SYASYA)

単独インタビューの今回は、パピヨンオージャー/リタ・カニスカを演じる平川結月が登場。リタは氷雪の国ゴッカンの女王にして、世界の中立を守る裁判所の最高裁判長。前髪と大きな襟で顔を隠し、常に不動を貫くクールなリタだが、誰にも見せたことのない意外な一面も持ち合わせているという。ミステリアスな役柄とは対照的に、誰とでも気さくに話せそうな明るいタイプの平川に、リタを演じる際の心構えや『キングオージャー』の注目ポイントを聞いた。

――平川さんは子どものころ、スーパー戦隊シリーズをテレビでご覧になっていたことはありますか?

どちらかというと、外で遊ぶことが大好きな子どもで、テレビそのものをあまり見ていませんでした。スーパー戦隊シリーズは日曜日の朝に放送されていますが、その時間になると頑張って早起きして、外に遊びに行くことが多かったんです。

――リタ役はオーディションで決まったとうかがいました。本作の女性戦士はヒメノとリタがいましたが、最初からリタ狙いだったのですか。

オーディションの席で、こんどの作品には女性キャストが2人いることを知りました。一次審査のとき、当日もらった台本にリタとヒメノのことが書いてあり、それを読んだ瞬間、私はこっち(リタ)だ!と思いました。そこからはもう、リタのほうに意識をどんどん向けながら演技をしていました。

――本作は戦隊ヒーロー全員が「王様」という設定ですが、作品の概要を最初に聞いたときの印象はどうでしたか。

とてもファンタジー色の強い作品になるな……と、インパクトを受けました。まるでゲームの世界というか、壮大な世界設定に圧倒されました。

――リタが「王鎧武装」するパピヨンオージャーの姿をご覧になって、どんな感想を持たれましたか。

テレビのヒーローが目の前にいる感動に加えて、私がこれになるのかと想像すると、とてもテンションが上がりました。スーツアクターの蜂須賀祐一さんとは顔合わせの段階からいろいろとお話をして、リタはこういう人間なんじゃないか?という意見のすりあわせをしました。こんな状況に直面したらこんな反応をするよね、みたいなところを共有しているので、その成果がどんな風に画面に表れているか、私自身もオンエアを観るのが楽しみです。

――パピヨンオージャーはパープル(紫)の戦士です。紫はお好きな色ですか。

大好きです! リタ役が決まってからはいっそう好きになり、街で紫のモノがあるとつい買っちゃったりして(笑)。身のまわりに紫のアイテムがどんどん増えていっています。

――初めて「王鎧武装」したときのお気持ちを聞かせてください。

リタは「不動」を貫くキャラなので、無駄な動きをしないよう心がけています。モーションが少ない分、ひとつひとつの動きにメリハリをつけ、インパクトを残そうと心がけました。