様々な分野で活躍する池田だが、ここ数年で、仕事への向き合い方も変化してきたという。

「求められることが多くなっていったことで、いつのまにか自然と責任感を持てるようになってきたかなと。出始めの頃は、少し遊び半分だった気がします。最初はテレビにそこまで出ようとも考えていなかったし、逆に『向いてないかな』と思うこともありました。でも、番組に呼んでいただけるなら頑張ろう、しっかりやらなきゃ! という意味での責任感が生まれてきたのは、4~5年ぐらい前からでしょうか」

いろんな仕事をしていくうちに、様々な気づきもあったそうだ。「私の立ち位置はここじゃないかもと思うこともあります。MCのお仕事をいただいた時に、みんなを回す立場よりも、ひな壇にいたいなと感じたりしました。それはMCとして、自分がいつも座っているひな壇を客観視できたからですが、目線が変わることで、学ぶことや発見も多かったです。また、そういう環境が自分を成長させてくれたかなとも思います」

違うフィールドに立つことにも動じないという度胸が彼女の強みである。「新しいお仕事をいただいても、プレッシャーは感じないです。普段から『初めてのことだから、失敗してもしかたないよね』と、少し開き直る気持ちも大事かなと思っているので。私のメンタルは最強です」

多忙な毎日だと思うが、オンオフの切り替えも上手に出きているようだ。「仕事が終わったら直帰するタイプで、プライベートでは全然外に出ないです。家に帰ったら、大好きなワンちゃんに癒やしてもらったり、旦那と一緒にわちゃわちゃしゃべったりしますが、きっとそこでいいガス抜きができているのかなとも思います。また、寝るのが好きで、寝たらすっきりするタイプです」

今年の目標について聞くと、「何でしょう? 何をすればいいのかわからないです。有吉さんからも『そんなに若くして売れちゃって、今後何をしたいの?』とよく聞かれますが、特にやりたいことがなくて。私は自分から発信したいという欲がもともとないんです」と明かす。

「テレビ出演もそうですが、求められたことに対して、自分が興味を持てれば、そこで初めて気合いが入る感じです。それで実際にやってみると、これは好き、これは向いてないかもという判断はできるのですが、自分から何かを探しに行くことはないし、やりたいことも特にないです。だから、随時、仕事をやり続けながら、やりたいことや目標を見つけていけたらいいなと。とりあえず今やっていることが楽しいから、それを続けられればとは思っています」

女優業についての興味を聞いてみると、そこは「やらないです! というかやれないです」とキッパリ言い切る。

「以前、小さい役をいただいた時に『ああ、これは向いてないな』と思ったので、無理に出ない方がいいなと思いました。なんでもかんでもやるというのは、周りに迷惑がかかるからダメだなと。やはりお芝居の現場は、ガチで本気の方たちに囲まれる場所なので、そこは遊び半分でできないなと考えています」と、そこは冷静な判断を下しているようだ。

そんな池田に理想の女性像についても聞いてみた。「なんだろう」と一瞬考えたあとで「今の自分です」と答えてくれた。

「見た目も中身のメンタルも含めて、私は自分が大好きなので(笑)。自分でも楽な性格だな、生きやすいなとすごく思っています。もしかして、そうなるためにこれまで何かをしてきたのかもしれないですが、そこはあまり覚えてないです。ただ、今の自分が理想なので、これからもそのままでいきたいです」

無理に背伸びをすることはなく、常に自分らしくありたいという池田の姿勢にはとても好感が持てる。また、求められたことに全力投球しつつ、自分自身を俯瞰で見られるというクレバーさも大きな武器かもしれない。今後もボーダレスにいろいろなチャレンジをしていってほしい。

■池田美優(いけだ・みゆう)
1998年10月30日生まれ、東京都出身。愛称は「みちょぱ」。ファッション雑誌『Popteen』でモデルとしてデビュー。2016年にバラエティ番組『ダウンタウンDX』(日本テレビ・読売テレビ)で地上波のテレビ番組初出演。現在の主な出演番組は『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ)、『有吉クイズ』(テレビ朝日)、『THE神業チャレンジ』(TBS)など。