ベンチマークテスト - レイトレもVRも、現在最高のゲーミング性能

おそらく多くの方が、フラグシップの第13世代Core&GeForce RTX 40シリーズ搭載ゲーミングノートPCのパフォーマンスがどこまで向上したのか注目されているだろう。おまたせした。ベンチマークの時間だ。Armoury Crateの電源設定はTurboとしている。

  • CINEBENCH R23

まずはCPUパフォーマンスから。CINEBENCH R23ではMulti Coreが31,642でトータル32スレッドという圧倒的なコア数がスコアにも反映されている。またSingle Coreが2,145と、2,000ポイント超えを果たしており、ブーストの効きもよさそうだ。

  • 3DMark CPU Profile

3DMarkのCPU Profileベンチマークも以下のとおり。さすがにスレッド数が増えると向上幅が小さくなるのは実コア数や冷却の限界の関係と思われるにせよ、よいスコアだ。

  • PCMark 10(Extended)

アプリケーション性能のPCMark 10(Extended)も10,000ポイントを大きく上回る12,721。CPU関連、GPU関連とも高いのは本製品がどちらも最上級のモデルを採用しているためでもあるが、ストレージもRAID0で強化されているのでApp Start-upも高い。

  • 3DMark

3DMarkでは、Time Spyで20,641を記録し、DirectX 12タイトルでも快適と思われ、さらにリアルタイムレイトレーシングを用いたSpeed WayやPort Royalのスコアも総じて高い。直近で計測したものに当てはめると、デスクトップ版のGeForce RTX 4070 Tiのスコアに近いだろうか。本製品のディスプレイは2,560×1,600ドットなので、最高画質設定でもかなり余裕のあるフレームレートが得られそうだ。

  • Cyberpunk 2077

ゲームベンチマークは、ほかのゲーミングノートPCとの比較も考慮し、2,560×1,440ドット、1,920×1,080ドットという16:9アスペクトで計測した。

まずCyberpunk 2077だが、2,560×1,440ドット、レイトレーシング:ウルトラでも60fps超を記録している。また、レイトレーシングを使用しないウルトラ設定ではさらにフレームレートが向上した。G-SYNC対応なので60fpsに固執する必要はなく、ユーザーが快適と感じるフレームレートで楽しめばよいだろう。

  • Forza Horizon 5

Forza Horizon 5もレイトレーシングを用いるエクストリーム設定&2,560×1,440ドット解像度の場合でも100fpsを超えている。レーシングゲームもフレームレートに余裕があったほうが快適。本製品ならかなり快適に楽しめそうだ。

  • Horizon Zero Dawn

ここまでと比べるとやや軽めのHorizon Zero Dawn。こちらは2,560×1,440ドット、最高画質で147fps。余裕である。

なお、2,560×1,440ドットではなく製品本来の解像度である2,560×1,600ドットにしてもそこまで大きくフレームレートが落ちることはなかった。

  • VRMark

最後にVRMark。スコアは以下のとおりだが、かなり高スコアであることが分かるだろう。もっとも重いBlue Roomがターゲット100fpsというところ、本製品は134.76fpsを記録している。

60万円という価格もこのクラスの性能&ROGデザインを求めれば妥当

ROG Strix Scar 18 (2023)は、至高という言葉がふさわしい製品と言えるだろう。最上位CPU&GPUのパフォーマンスはもちろん、さすがROGと思わせる細部までこだわったデザイン、冷やし切る冷却機構、そして快適さを得られるディスプレイのサイズ感とゲーミング向けスペック。圧倒的な性能と存在感だ。また、ここまでの性能を得られつつ、330W内に収まるという電力効率も魅力と言えるのかもしれない。

  • 高価だが、持ち歩けるハイエンドデスクトップと考えれば、正当化できるだろう

なお、今回試したROG Strix Scar 18 (2023)のGeForce RTX 4090搭載モデルの型番は「G834JY-I9R4090」で、価格は599,800円(同社直販サイト)だ。GeForce RTX 4080を搭載するバリエーションモデルの方は「G834JZ-I9R4080」で、価格は519,800円(同社直販サイト)。もちろん簡単に手が出せる価格ではないが、よく調べてみればデスクトップPCでもCore i9+GeForce RTX 4090という組み合わせで探すと50万円程度する。60万円と言うのは至高のゲーミングノートPCの価格としては妥当ではないだろうか。