『鎌倉殿の13人』での山本のアクションは見納めとなったが、12月22日より配信されるNetflixシリーズ『今際の国のアリス』シーズン2でも華麗なアクションを繰り広げている。
山本が演じるのは「絵札のカード」スペードのクイーンであるリサ。洗練された美貌と高い身体能力の持ち主で、アリスとウサギを追い詰めていく強敵だ。
「必ずまたご一緒させて頂きたいと願っていました『キングダム2 遥かなる大地へ』の佐藤信介監督、そして念願の下村勇ニアクション監督とご一緒させていただける喜びは、やっとこの目標が叶ったと感謝してもしきれない瞬間でした」と、出演が決定したときの喜びを表現していた山本。
「『キングダム』で私はアクションシーンがなかったので、憧れの下村さんとご一緒する機会がなく、『アリス』でようやく念願が叶いました。半年間くらいガッツリとアクション練習をさせていただき、下村さんたちの独特の、ワイヤーを使いながらダイナミックに見せるアクションなど、ありがたいことに一から作品の中で教えていただけたので、時代劇とは違う現代のアクションで、今の私の集大成を見せられたらうれしいです」
普段からトレーニングをして鍛えている山本だが、『アリス』の撮影に向けたトレーニングで、かなり体が鍛えられたという。
「土屋太鳳さん演じるウサギは山を登るクライマーで、そんな強い人がちょっと負けそうになるということは、自分はもっと強そうに見えないとダメだなと思い、普段しない筋力トレーニングを取り入れました。いつもは有酸素運動がメインなのですが、上半身を鍛えて思いのほか筋肉量がすごいことに(笑)。パルクールの練習もしていくと自然と筋肉が増えていきました」と説明し、「説得力が生まれているといいなと願っています」と話した。
今後の目標についても尋ねると、「求めてもらえることはすべて応えたい」と力強く回答。
「数多くの俳優さん女優さんがいる中で、山本千尋にこの役をさせたいと言ってもらえるって本当に宝物のような言葉だと思うんです。アクションをしてほしいと言ってくださる方がいるのであればそれにいつでも応えられるようにしたいですし、違う山本千尋を見せたいと言ってくださる方がいるのであれば、それもすごくうれしい言葉ですし、人に何かを求めてもらえる人になれるように精進していきたいと思います」
年齢や経験を重ねたときにどうなっていたいかという理想像を、『鎌倉殿の13人』で共演した先輩たちに感じたそうで、「こうなったら正解だよって教えてもらった感じがします」とにっこり。
アクションは山本の大きな武器だが、山本は謙遜しながら「ありがたいことに大河の現場でもそうおっしゃってくださる方がいたので、これからも精進していけるように頑張りたい」と述べ、「人生コツコツやっていかないといけないと思っているので、目の前の作品や役に、一つ一つ丁寧に向き合っていきたいと思います」と笑顔で締めくくった。
1996年8月29日生まれ、兵庫県出身。3歳から中国武術を習い、数々の世界大会で優勝。JOCジュニアオリンピックカップでは「長拳」「剣術」「槍術」の3種目3連覇の実績を持つ。女優をはじめてからは、持ち前の身体能力を活かし、多くの作品でアクションシーンを演じ、2015年に映画『太秦ライムライト』でベストアクション女優優秀賞を受賞。今年4月期のテレビ朝日系ドラマ『未来への10カウント』では、プロボクサーライセンスを活かした最強のライバル役を演じ、7月公開の映画『キングダム2 遥かなる大地へ』では羌象役を務めた。12月22日配信予定の『今際の国のアリス シーズン2』にも出演。