――第8話でタイクーン/景和が捨て身の行動を取り、変身解除して倒れ込んだ際、彼のもとに駆けだした祢音とほぼ同時に道長の足が動いていました。ああいうところからも、道長の本質が「他人を思いやる優しい男」だということがうかがえます。

足を踏み出して、踏みとどまるところですよね。ちょっとした芝居だったのですが、視聴者の皆さんが道長のそういう部分をしっかり観てくださっていて、うれしかったです。道長はプレイヤーが離脱することの意味をよく知っていますし、前の回で景和を助けているから、傷ついた景和を見て無意識に動いたんだと思っています。飛び出そうとしてやめる……という動きをテストでやってみて上堀内佳寿也監督から「それで行く?」と言ってもらえたので「いきます!」という感じで本番に臨みました。

――そんなバッファ/道長ですが、映画『仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル』公開直前に、テレビのほうで何やら大変な出来事が起きるとか……。

そうなんです! 映画では、英寿、祢音、景和が道長の姿を見てビックリするシーンがあります。まあ、格闘家のコスプレで現れるので驚かれるのも無理ないのですが、それだけではありません(笑)。ぜひテレビと映画をご覧になって、なんでそうなったかの理由を確かめてみてください。

――『ギーツ』メンバーはひとりひとり『リバイス』メンバーと共演があるそうですが、道長はどのキャラクターとコンビになるのでしょう。

復活したバイスとバッファとの面白いやりとりがあります。今回の映画では『リバイス』素面キャストのみなさんと一回も会えなくて残念でしたが、『リバイス』と『ギーツ』がひとつになって作品を作ることができたのはすごくうれしい思いでいっぱいです。せっかくのコラボ映画ですから、お互いの良さが引き立ちあっていればいいなという気持ちで取り組んでいました。

――映画ではギーツチーム、リバイスチームに加えて『仮面ライダー龍騎』(2002年)から龍騎、ナイト、王蛇、リュウガも「参戦」するそうですね。『龍騎』ライダーとの共演について、どういう思いを抱かれましたか。

何しろ自分が生まれる前のライダーですから、緊張はもちろんありました。しかし、時代や世代は違っていても同じ「仮面ライダー」として、ファンのみなさんに勇気を与えたいという思いは一緒。変身前のみなさん(須賀貴匡、松田悟志、萩野崇)とご一緒するシーンがなく残念でしたが、ご挨拶することができました。さすがは大先輩ライダーだけあって凄い存在感、オーラが出ていました。

――特に心に残った『龍騎』ライダーは誰ですか。

「仮面ライダー王蛇」ですね。すでに発表されていると思いますが、バッファ、王蛇、バイスが一緒にいるシーンがあるんです。あまりにも王蛇が「悪魔」的だから、バイスが思わず引いてしまうなんてやりとりも(笑)。『龍騎』ファンのスタッフさんから聞きましたが、王蛇/浅倉威って最初から最後までずっと「悪い」じゃないですか。道長の場合、ギーツ/英寿を憎むための「過去のいきさつ」がありましたけど、浅倉は何もなくて、戦いが好きだから戦っているとか……。変身している途中の真司を背後から鉄パイプで殴るなんて、もう何でもアリだな!と驚いてしまいました(笑)。

――映画でのバッファ/道長の見どころを教えてください。

同じ「紫のライダー」である王蛇とバッファの対決、そこへバイスが絡むシーンに注目してほしいです。今回の映画は『リバイス』のモチーフ=悪魔と『ギーツ』のモチーフ=バトルゲームが合わさって、ライダー同士が戦い合う「デザイアロワイヤル」が勃発します。先の読めない展開で、ハラハラ、ドキドキ、ワクワクと見ごたえ満載の作品です。『ギーツ』『リバイス』が好きな子どもたちはもちろん、子どものころ『龍騎』を見ていたお父さん、お母さんも一緒に、家族全員でお楽しみいただきたいです。映画館で、親子が盛り上がってくれたらとてもうれしいです。

――今後のテレビシリーズでもバッファ/道長の活躍に期待しています。杢代さんが今後『ギーツ』の中でチャレンジしてみたいことがあれば、ぜひ教えてください。

バッファを演じる縄田雄哉さんをはじめ、スーツアクターの方々がみなすごい体格で、きれいな体をされているのを見て、僕ももっと体を鍛えたい!と思うようになりました。でもなかなかジムに通う時間もないですので、劇中で「道長が体を鍛えている」シーンを増やして頂けたらうれしいなと願っています(笑)。そうすれば道長がもっと強くなりますし、デザイアグランプリで優勝できるかもしれません。その上、杢代和人の肉体も強化されます。まさに一石二鳥、いや三石四鳥くらいのメリット(笑)。実現してもらいたいです!

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