山本は3歳から中国武術を習い、数々の世界大会で優勝した経験がある。持ち前の身体能力を生かして多くの作品でアクションシーンを演じ、本作でもその魅力を存分に発揮。初登場シーンから圧巻の剣技を披露した。
「これも本当にありがたい話ですが、三谷さんが『僕は大河という場で君がどれだけアクションができるのか伝えたいんだ』と言ってくださって、初登場シーンは自分のアピールタイムみたいなシーンにしてくださったなと有り難く感じました」
そして、三谷氏の思いに応えたいという思いで、山本ならではの技を取り入れたアクションを提案し、自身も納得の初登場シーンを作り出した。
「『鎌倉時代にこの技はないのでは?』という意見もありましたが、見ている方が驚くことをしたいなと。アクロバットの部分や回転技は、歴史上ないかもしれませんが、皆さん理解してくださって一番いいというものをさせていただくことができました」
山本のアクションについて、SNSでは「圧巻」「かっこよすぎ」と絶賛する声も多い。「本当にありがたいです。アクションにこだわって作り上げましたし、機会をいただいて恵まれているなとも思いました」
「#鎌倉殿13人」で検索してコメントをチェックしているそうで、「見ている方たちがいろいろ想像して楽しんでくださっていて、大河の反響はすごいなと感じています。義村と戦ったときには『義時があの格好だと暗殺者すぎるから女の子の格好をしろと言って、女の子の格好にしたのではないか』と書いている方がいて、皆さんの妄想を見るのもすごく楽しい時間になっています」と笑顔を見せる。
また、「親孝行できたなと思いました! 家族や、おじいちゃんおばあちゃんが、こんな喜ぶんだというくらい喜んでくれて、本当にありがたかったです」と家族の反応も明かした。
■大河ドラマ初出演『鎌倉殿の13人』は「かけがえのない時間に」
改めて本作が女優人生にとってどんな経験になったか尋ねると、「簡単な言葉になるのが悔しいですが、これ以上ないくらいかけがえのない時間になりました」と愛おしそうに答えた山本。
「三谷さんも『いい役者さんとお芝居すると上達するよ』とおっしゃっていたのですが、大河はどのシーンも私よりはるかにお芝居が上手で経験を踏んでいる方たちがいてくださる。あんなにそうそうたる役者の皆さんの中で演じさせていただくというのは、なかなか経験できないことだなと感じました」
さらに、「『鎌倉殿』のチームは本当に仲がよくて、スタッフさんも楽しそうで、それは座長の小栗さんがそういう輪をずっと作ってくださっていたということ、その空気が素晴らしくて、現場に行くのが本当に楽しみでした。三谷さんの台本が届くのも楽しみでしたし、自分自身が一番作品のファンになりました」と語った。
第44回「審判の日」で源仲章に捕まったトウに今後どのような展開が待っているのだろうか。鎌倉最大の悲劇と言われる「実朝暗殺」が描かれる27日放送の第45回「八幡宮の階段」は、登場人物たちの運命が大きく動く回になりそうだ。
1996年8月29日生まれ、兵庫県出身。3歳から中国武術を習い、数々の世界大会で優勝。JOCジュニアオリンピックカップでは「長拳」「剣術」「槍術」の3種目3連覇の実績を持つ。女優をはじめてからは、持ち前の身体能力を活かし、多くの作品でアクションシーンを演じ、2015年に映画『太秦ライムライト』でベストアクション女優優秀賞を受賞。今年4月期のテレビ朝日系ドラマ『未来への10カウント』では、プロボクサーライセンスを活かした最強のライバル役を演じ、7月公開の映画『キングダム2 遥かなる大地へ』では羌象役を務めた。12月配信予定の『今際の国のアリス シーズン2』にも出演。
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