今年で結婚生活43年を迎えたが、この別々の朝食も、「お互いに押し付けないのがいいのだと思います」(キャシー)と、夫婦円満の秘けつの1つになっている。
その上で、キャシーは「空気みたいにそこにいるのが当たり前だと思ったことは、一度もないです。『勝野さんがいるな』と思うと、おなかへこませますから(笑)」と、ある程度緊張感を持った関係性であることを語り、勝野も「それはありますね。だから出会った頃のことを思い出すとか、しょっちゅうしてます」(勝野)と、常に新鮮な気持ちで接しているそうだ。
2人が結婚を決めたのは、ハワイ。そこへ旅行に行くたび、勝野はプロポーズをした場所を必ず立ち寄り、結婚を決めたときの気持ちを改めて確認しているのだそう。「何かあってもハワイに行けば、元に戻るんです」(勝野)という大切な場所なのだ。
コロナ禍で2年ほど訪れることができなかったが、「12月にまた行くんですけど、今年はもう3回目になります(笑)」(キャシー)と、しばらく離れてしまった思い出の地との関係性を取り戻すかのように、ハイペースで訪問している。
■43年で夫婦関係のピンチなし「尊敬の念は半端ない」
一方で、この43年を振り返って、夫婦関係に“ピンチ”はなかったのかを聞いてみると、キャシーは「ないですね。すごくつらい出来事もいくつかありましたが、そのときにそばにいて支えてくれる人と、ピンチは起きないです。離婚しちゃうかな…と考えたことも1回もなかったです」と即答。
勝野も同意し、「子どもを3人も生んでくれて、そこへの尊敬の念は半端じゃないです。仕事をしながら育てて、学校にそれぞれ送り出す。僕は外に出てることが多かったですし、住んでいたのが御殿場だったので、なおさら子育ては母親メインになってましたから」と感謝した。
その子育て時代、キャシーは「御殿場から東京に車で来て、生放送をやって夕方の4時になったら打ち合わせがあろうが『帰ります!』って言って“パートタイマータレント”なんて呼ばれて(笑)、それから戻って子どもをピックアップしてスイミングスクールに連れて行って、その間に夕飯の支度をして…ってやってましたけど、めちゃくちゃ面白かった! 子育てって、あんなにクリエイティブな仕事はないと思います」と、夢中になっていたそう。
それでも心配な勝野は「一度台風が来たときに、東京の仕事が終わって帰ろうとしたら東名(高速道路)が全部通行止めだったので、知り合いに電話していろいろ道を探してもらって、箱根から回ってなんとか帰ったということもありました。その頃、子どもは(長女の)七奈美だけで、2人きりで待ってるわけだから、何としても帰らなきゃいけないと思って」と、必死で家族のもとに駆けつけたことも。
キャシーは「でもね、帰ってきて2時間くらいしたら、また仕事に行かなきゃいけなくて、なんで帰ってきたの?とか思っちゃったけど(笑)」と言うが、勝野は「やっぱり心配ですから、一緒にいたいじゃないですか」と振り返り、ここからも円満な夫婦・家族関係の秘けつが垣間見えた。