JR千葉駅前に11月1日オープンする、「ビックカメラ千葉駅前店」。開店前の店内を報道関係者らに事前公開する内覧会が開催され、ビックカメラ初という要素が詰まった“トガった売場”や、リーズナブルな料金で体験できるコワーキングスペース「Bic Re:Box」、セルフ写真スタジオなどが披露されました。

  • ビックカメラ千葉駅前店

ビックカメラ千葉駅前店は、柏店と船橋駅FACE店に続く、千葉県内で3つめの店舗。JR千葉駅の中央改札を出て、東口に向かうエスカレーター(商業施設「ペリエ千葉」の下をくぐる箇所)を降り、バスターミナルを左に見ながらまっすぐ歩いて5分ほどの立地にあります。

  • 同店舗は、JR千葉駅東口のバスロータリーの向こう側にある

所在地は、千葉県千葉市中央区富⼠⾒⼆丁目1番1号。店舗フロアは1階から7階まであり、売場面積は約7,900平方メートルで都内の大型店舗並み。営業時間は午前10時~午後9時です。ビックカメラが入居するビル「マインズ千葉」には、同店の他にも後述するように、飲食店を含む複数のテナントが入っています。

  • 1階の正面入口は、ビル1階部分を東西に貫く通路に面している

JRの電車で同店舗に向かう場合、JR千葉駅の中央改札を抜けて大きなエスカレーターをまっすぐ降りていくだけなので、比較的分かりやすい場所にあるといえます。

  • ビックカメラ千葉駅前店がある「マインズ千葉」から、JR千葉駅を見たところ

  • マインズ千葉の壁面。近くには「そごう千葉店」のほか、マインズ千葉を挟んで反対側に「ヨドバシカメラ千葉店」などが立ち並ぶ

平日は電車やバスで来店する人が多そうですが、休日はクルマで来店する家族連れが多いことを見込んでいる模様。ビックカメラの東〜南側に点在する複数のパーキングのいずれかに停める必要があります(マインズ千葉には駐車場なし)。購入金額に応じた無料サービス時間も設けるとのこと。

  • 駅構内にも新規開店の看板が多数あった

  • 駐車場の案内

ビックカメラ千葉駅前店で取り扱う製品カテゴリと、フロア構成は以下の通り。

  • 7階:⾃転⾞、スーツケース、マッサージ、フィットネス
    BIC ロード
  • 6階:おもちゃ、ゲーム、生毛工房、楽器
    ビック ファミリー パーク
  • 5階:テレビ、オーディオ、カメラ、時計、酒販
    セルフ写真スタジオ『shalfie』(シャルフィ)
  • 4階:パソコン本体、パソコン周辺機器、サプライ用品、日用品、薬、コンタクト
    Bic Re:Box / サービスサポートカウンター
  • 3階:エアコン、冷蔵庫、洗濯機、調理家電、家事家電、照明機器、住設コーナー
    ⼥性専用パウダールーム
  • 2階:ビューティー家電、健康家電、化粧品、スマートウォッチ
    BIC Beauty&Cosmetic
  • 1階:スマートフォン、携帯電話、携帯電話アクセサリー
    総合カウンター
  • ビックカメラ千葉駅前店のフロア構成と、取り扱う製品カテゴリ。一部フロアには別のテナントも入居する(詳細は後述)

  • ビックカメラ千葉駅前店の麻生優樹店長(36歳)。大阪・あべのキューズモール店、岡山駅前店の店長を務めてきた。客の声を拾って店舗運営に活かすためにも、みずから店頭に立って接客するタイプだという

余談ですが、ビックカメラにはお店を擬人化したキャラクター「ビッカメ娘」たちがおり、それぞれの店舗を盛り上げています。しかし千葉駅前店にはまだ“ビッカメ娘”はおらず、検討段階にとどまっているとのこと。千葉県3人目の新たな“ビッカメ娘”誕生に期待がかかります。

(※編注:2022年3月31日をもって営業終了した「ビックカメラ船橋東武店」には「ふなとーたん」というキャラクターがいたが、閉店をもってビッカメ娘を“卒業”。新たにオープンする千葉駅前店が3店舗目となり、ここにビッカメ娘が誕生すれば「3人目」、というのが同社の公式見解となる)

美容家電を気軽に試せる。ゲーミング体験や電動キックボード試乗も

ビックカメラ各店舗では“地域密着型”をコンセプトに店作りが行われており、それはビックカメラ千葉駅前店も例外ではありません。北は幕張、東は東金、南は五井まで、同店を中心に半径10kmほどの商圏に住む人々をメインターゲットとしつつ、さらに遠くの房総半島方面から来客があることも見込んでいるそうです。

東京まで出かけなくても、千葉駅の近く(千葉駅前店)まで来れば、求めている製品はひととおりそろうようにする、というのも同店舗のひとつのテーマですが、“千葉駅前店を面白くさせている要素”は他にもあります。たとえば、商品を選びやすいように体験・体感コーナーを各所に設けており、しかも特設の什器などではなく、常設型になっているのが大きな特徴といえるでしょう。

  • ビックカメラは千葉市と包括連携協定を締結している。7階の試乗コース「BIC ロード」などはその連携の一例

ここからは、千葉駅前店を面白くさせている特徴をフロアごとに紹介していきます。

まずは2階「BIC Beauty&Cosmetic」。ここでは、最新の美容家電だけでなく化粧品も座って体験・体感できる「ビューティー商品お試しドレッサー」を用意しています。

  • 2階は美容家電のほか、化粧品やコスメグッズも多数取りそろえる

  • 「ビューティー商品お試しドレッサー」

  • 水道の蛇口があり、化粧品などで汚れた手を洗い流せるタイプのドレッサーもある。ドレッサーは2つあるが、混雑時には係員が整理するようだ

3階には、最新の美容家電が試せる「⼥性専⽤パウダールーム」も設け、ビックカメラの会員(ビックポイントカード・ビックカメラアプリ)であれば、売場のカウンターにいる店員に声を掛けるだけで、ドライヤーやヘアアイロンといった多彩な美容家電を借りて使えます(無料・時間制限あり)。

  • ⼥性専⽤パウダールームの入口

  • さまざまな美容家電を無料で試せるという案内POP

  • 最新の美容家電が試せる「⼥性専⽤パウダールーム」(※特別に撮影許可を得て内装を撮影しています)

  • ミラーの下部にはコンセントやスイッチ、USB PD対応のUSB-C急速充電ポートなどを備える

  • 3階は季節家電・生活家電のフロア。暖房の特設売場が作られていた

4階には、完全個室型のコワーキングスペース「Bic Re:Box」を開設。最新のゲーミングパソコンや、ゲーミングディスプレイ、ゲーミングチェアを完備しており、ゲーミングデバイスで好きなeスポーツをユーザー⾃身のアカウントで実際にプレイできるとのこと。ヘッドセットやマウス、キーボードなど、店内で取り扱っている商品を実際に無料レンタルして試すこともできます。利用料⾦は1時間で500円。

  • 4階のゲーミング製品エリア。写真には写っていないが、自作PC用のCPUや各種ストレージ、パーツなどもそろう

  • 最奥の壁面に完全個室型のコワーキングスペース「Bic Re:Box」が2室ある

  • オススメの貸出セット

ちなみにここでは、リモートワークももちろん可能ですが、あくまで据え付けの機材を使うことが前提で、ユーザーがノートPCなどを持ち込んで使うことは基本的には想定していないようです。

  • 「Bic Re:Box」の内部の様子

  • 数量限定のM1 MacBook Airセール品(20台限定)。16GBメモリ・1TBストレージでこの価格はお買い得といえそう(キーボードはJIS配列)

5階にあるセルフ写真スタジオ『shalfie』(シャルフィ)は、スタジオ内の三脚に設えたソニーのミラーレスカメラ「α7 IV」とGodoxのライティングセットを使い、家族や友人だけの空間で⾃由に撮影できるコーナー。撮影用の小物や複数カラーの背景紙も用意するなど、こじんまりとした建て付けながら本格的な写真スタジオになっています。データの受け渡しはスマートフォン転送のみ。

  • 家族や友人だけで使えるセルフ写真スタジオ『shalfie』を開設

  • ソニーのミラーレスカメラ「α7 IV」とGodoxのライティングセットを設営

最大5人まで20分撮り放題で、利用料⾦は2,980円。延⻑料⾦10分間ごとに追加で500円かかり、最大20分まで延⻑可能です。なお、撮影後にハッシュタグ「#ビックカメラ千葉駅前店」をつけてSNSに撮影データを投稿すると500円引き。また、利用者全員が学生の場合は、学割料⾦で500円引きになるとのこと。

  • カメラマンは入らず、家族や友人だけの空間で⾃由に撮影できる。壁にはさまざまな小道具も

  • 背景紙の色も選べる

6階のおもちゃ売場は、ベビーカーで通ってもほかの来場者とすれ違える通路幅を確保。子ども連れでも気軽に買い物できるようにしています。売場中央には“可変型”の遊び場スペース「ビック ファミリー パーク」を設け、平日は「⼥の子」、「男の子」、「バラエティー」の3ブロックで⾃由におもちゃを試したり遊んだりできます。さらに、⼟日はレゴの作成体験イベントやゲームの体験イベントなど、各種イベントを開催予定。

  • 6階のおもちゃ売場は早くもクリスマスムード

  • “可変型”の遊び場スペース「ビック ファミリー パーク」

7階には電動アシスト⾃転⾞や電動キックボードに実際に乗り、使用感を比較したり実際に購⼊したりできる「BIC ロード」があります。ビックカメラ千葉駅前店は、千葉県千葉市と「包括的な連携に関する協定」を締結しており、千葉市が公道での実証実験を行っている電動キックボードの普及に向けたイベントを開催することも視野に入れている模様です。

  • 電動アシスト⾃転⾞や電動キックボードを試乗できる「BIC ロード」。全長25m、幅6.5mで面積はおよそ162.5平方メートルとのこと

  • 壁面には電動アシスト⾃転⾞や電動キックボードの展示もあった

  • 麻生店長自ら試乗デモを披露した、公道走行が可能な電動キックボード「YADEA KS5 PRO」(中央手前、18万2,600円)。10インチタイヤとブレーキ(前輪:ドラム/後輪:ディスク)、容量15Ahのリチウムバッテリーを搭載し、走行距離は35km、登坂能力15度というスペックだ。重さは約21.2kg

  • 電動キックボード関連の展示

  • ヘルメットやGoProなどの関連製品も並んでいた

今回、オープン直前の店舗を取材する機会を得た筆者は、千葉県に居を構えて久しいのですが、実はJR千葉駅近辺に足を運ぶことは年に数回あるかないか……という程度。パスポートの取得など役所関連の用向きがあったり、映画館や動物園に行くことがあったりしたときのついでに立ち寄る程度なので、正直にいえば、同駅周辺の地理には明るくありません。

ビックカメラも、学生時代によくお世話になった「船橋駅FACE店」のほうがなじみがあります(京成本線やJR中央・総武各停線の沿線にお住まいの方であれば、都心と比べてJR千葉駅に足を運ぶ機会は比較的少ない……というこの感覚、何となくご理解いただけるかもしれません ※個人差があります)。

しかしそんな筆者も、品ぞろえが豊富でさまざまなこだわりを盛り込んだ千葉駅前店を実際に見てまわってから、「オープンしたらぜひまたここに来たい」という気持ちが強くなりました。JR総武線快速なら最寄り駅から20分程度の距離にあり、所要時間でいえば秋葉原に行くのとたいして変わらない、というアクセスの良さも大きいです(ついでにいえば、JR秋葉原駅から「ビックカメラ AKIBA」までは人通りやクルマが多すぎて歩きにくいが、千葉駅前店は歩行者道一直線なので行きやすい)。

開店セールやキャンペーンも多数実施されるようなので、詳細を知りたい人はビックカメラ公式Twitterアカウント(@biccameraE)やビックカメラ千葉駅前店のアカウント(@bic_chiba)をぜひチェックしてみてください。