女優の長澤まさみが主演するカンテレ・フジテレビ系ドラマ『エルピス ―希望、あるいは災い―』(24日スタート、毎週月曜22:00~)が、フランス現地時間18日夜、国際映像コンテンツ見本市「MIPCOMカンヌ2022」で、世界初上映を果たした。本作に出演する三浦透子と『大豆田とわ子と三人の元夫』などを手掛けたカンテレの佐野亜裕美プロデューサーがカンヌ現地に来場し、世界のエンタテイメント業界に向けて見どころを語った。
■巨大スクリーンで鑑賞「集中して純粋に楽しめました」
グローバル規模で今、エンタテインメント性と社会性を兼ね備えたドラマが求められている。『エルピス ―希望、あるいは災い―』は、そんな作品の1つにあるだろう。
実在の複数の事件から着想を得て制作。スキャンダルでエースの座から転落したアナウンサー・浅川恵那(長澤)と仲間たちが、女性連続殺人事件のえん罪疑惑を追う中で、一度は失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描く。
世界のエンタテインメント業界が注目し、歴史のある国際映像コンテンツ見本市「MIPCOMカンヌ2022」(17~20日)の開催期間中、南仏カンヌ現地でも本作は話題に上った。
現地時間18日18時30分から「アジア・ワールド・プレミア・TV・スクリーニング」として、第1話が世界初上映された直後には、三浦透子と佐野亜裕美プロデューサーがそろって登壇し、『エルピス』特別トークセッションが企画された。2人はグローバルリサーチ会社・WIT代表で、MIPCOMカンヌの名モデレーターとして知られるヴァージニア・ムスラー氏の質問に答えていった。
はじめに、上映会の感想を求められた三浦は「カンヌで上映されたことをとてもうれしく思います」と笑顔で答え、カンヌ国際映画祭と同じ会場のパレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレのメインホール「グランド・オーディトリウム」の巨大スクリーンで作品上映された体験について、「想像できませんでした。実は今日初めて完成した作品を観たのですが、物語に集中して純粋に楽しめました。そして、ドラマの力を改めて実感したところです」と語る。
続けて佐野Pが「もともと大きなスクリーンで流れることを想定して作ったわけではありませんでしたが、とても光栄でした」と感想を述べた。
■女優として「本当にまだまだ勉強中」
三浦が演じるのは、恵那が劇中でコーナーMCを務める深夜の情報バラエティ番組『フライデーボンボン』のヘアメイク・大山さくら(チェリー)。若手ディレクター・岸本拓朗(眞栄田郷敦)に脅迫めいた相談を持ち掛けるなど、物語の鍵を握る役どころだ。
三浦は、自身の役について「チェリーは周りがどう言おうとも信じ続ける強さを持ちながら、えん罪という問題に闘い続ける女性。自分もこうありたいと思う姿を持っている魅力的なキャラクターです」と強い眼差しで話すと、ムスラー氏がすかさず「5歳でキャリアをスタートしたのですから、透子も同じように強さを持っているはずですよね? 女優として成功されているのですから」と切り出した。
すると、三浦は「ありがとうございます。成功してるって言ってくださるのはうれしいことです。でも、自分では全然そうは思えなくて。本当にまだまだ勉強中だと思っています」と、控えめながら素直な気持ちを伝えていた。