女性選手として、競技シーンの道を切り拓いていく存在に
――「Game Changers」は今年から始まった新たな大会ですが、皆さんにとって今後、女性大会の展開や女性選手の活躍が、どうなっていくのが理想だと感じますか?
Curumi:まだ『VALORANT』公式の女性大会は「Game Changers」しかないので、もっと注目してもらうためにも、コミュニティ大会なども含めて、女性選手が活躍できる大会が増えていってほしいですね。すぐには難しいかもしれませんが、女性大会でもリーグが開催されるようになったらいいなと思います。
Len:女性のプレイヤーはいても、プロになろうと思う人が少なかったり、プロになりたくても顔を出すことに抵抗があったりして、今回の「Game Changers」には出なかった人が結構いると思います。もう少し市場が広がって、女性選手を受け入れる体制が整っていけば、もっと出場しやすくなるだろうと感じます。
KOHAL:女性選手は今後もっと増えてくると思っていて、そのためにより受け入れやすい環境をつくっておくのが自分たちの役目だと思っています。その役目を果たしていって、もっと気軽に女性選手が参入してくれるようになったらうれしいですね。
――その役目というのは、例えば女性選手として活躍の前例をつくるといったことでしょうか?
KOHAL:結果を残すこともそうですし、「女性でもここまでいけるんだ」と思わせることも仕事の1つだと思っています。今はまだ、女性だから弱いというイメージを持たれているかもしれませんが、そのイメージを壊していきたいです。
まだ誰も成し遂げていないことは、「自分でもできるかもしれない」って気持ちにならないと思うんですよ。だから、誰かが成し遂げるしかない。それをうちらがやるしかないと思っています。理想としては、自分のことをいつか倒したいとか、乗り越えたいとか、そう思ってもらえる存在になりたいです。
suzu:ドリームになりたいですね。女性でも本気を出せば強いし、選手として食べていけるんだというドリームを感じてほしい。そういう憧れの的になりたいです。
――これから先、女性大会がさらに盛り上がっていくことと、性別に関係ない舞台で戦えるようになっていくこと、どちらが理想的だと思いますか?
Curumi:性別に関係なく、ただ強い人たちが集まったチームとして、「VALORANT Champions」のようなトップの舞台で競い合えるのが、理想だと思います。
ただ、今は女性選手の母数が少なくて、トップまで上りつめることが難しい環境だと思うから、「Game Changers」を開催してもらえたことに、すごく感謝しています。「Game Changers」を目標とする女性選手が増えていけば、そこからVCTにチャレンジしたいと思う女性選手も増えていくだろうし、とても良い環境をつくってもらえたと思います。
KOHAL:気持ちとしては、男女関係ないと思っているんですけど、スポーツで男子と女子で分かれているように、男女では構造が違うじゃないですか。身体だけでなく、たぶん脳も違うと思うんですよ。
だから、女性なら女性ならではの、メタや戦略を見せられると盛り上がりそうですよね。男女それぞれの大会があれば、「男だから、女だから」といろいろな理由が出てくるのを防げるし、観る人も2倍楽しめるのかなと思います。
――このあたりは、考えもさまざまですね。suzuさんは、実際にVCTにも出場されていましたが、それぞれのチームで感じた違いなどはありますか?
suzu:男性と組むチームと、女性だけで組むチームとでは、感覚は全然違います。でも、男性には男性なりの、女性には女性なりの良さがあって、どちらのほうがやりやすいとか、良し悪しはないですね。
男性と組むチームだと、男性が主軸になって引っ張っていこうとする空気がありますが、女性チームでは、自分が引っ張っていこうという考えになって、そういう気持ちの面での違いもあるのでおもしろいなと思います。
1枠の出場権を勝ち取り、世界大会の舞台を目指す
――まもなく「Game Changers East Asia」がスタートします。中国と韓国の出場チームのなかで、意識しているチームはありますか?
KOHAL:スクリムで対戦した中国の「Oxyg3niOus」というチームに、めちゃくちゃ強い選手がいます。大会でのプレイヤー名はわからないですが、チェンバーを使う選手です。
Len:昨日その選手のランクを見たら、アジアサーバーでレディアント110位代にいました。
――その選手は要注意ですね。そのほかに、各チームの特徴などはありますか?
KOHAL:韓国のチームの試合も観ましたが、あまり印象的なところはなかったですね。フィジカル面は、韓国より中国のほうが強いです。韓国のチームは、あまり強みがわからないというか……。
Curumi:特に韓国は、「Game Changers」の開催時期が遅かったし、大会直前に組まれた即席に近いチームが多かった印象です。
KOHAL:うちには、韓国人メンバーのFestivalがいるので。そんな韓国チームには絶対に負けられないですね。
Len:うちのFestivalが一番やからな。
――全体的に、相手チームの事前情報は少ないということでしょうか。
Curumi:そうですね。事前情報は、ほとんどないです。
suzu:なので、自分たちの戦い方をぶつけにいくだけですね。
――世界大会への出場権1枠をかけた戦いになりますが、自信のほどはいかがですか?
Curumi:いけます。自信あります。
――それでは最後に、「Game Changers East Asia」に向けた意気込みと、ファンへのメッセージをお願いします。
Curumi:勝ちます。勝つので、応援してほしいです。女性大会をもっと盛り上げていきたいので、ぜひ大会配信を見てもらえるとうれしいです。よろしくお願いします。
Len:できる限りの努力をして、勝って世界大会まで行きたいと思います。いつも応援してくださって、ありがとうございます。勝って報告するので、楽しみに待っていてください。
KOHAL:がんばります。日本代表チームとして、胸を張って戦いたいと思います。
suzu:一度なくなったと思っていた舞台を、特別に味わわせていただける、このありがたい機会を存分に楽しんでこようと思います。勝ちにいきます。
――「FENNEL」の皆さん、ありがとうございました!
Festival選手から意気込みとメッセージ
Festival:「Game Changers Japan」で優勝したように、「Game Changers East Asia」でも優勝できるようにがんばります!
現在、大会の準備と日本語の勉強を一緒にしているので、より努力してファンの方ともたくさん話したいです。いつも応援してくださって、ありがとうございます! これからもより良いプレイをお見せできるようがんばるので、見守っていただければ幸いです。
初戦は10月13日、韓国「Spear Gaming」と対戦
「Game Changers East Asia」は、10月12日より開幕。日本、中国、韓国から各2チーム、全6チームがオンラインで戦います。
6チームは2グループに振り分けられ、グループ内でシングルラウンドロビン(1回総当たり戦)のグループステージにて対戦。両グループの上位2チームが、シングルエリミネーションのノックアウトステージへ進出します。
そして、優勝した1チームが東アジア代表チームとして、11月にドイツ・ベルリンで開催される世界大会「Game Changers Championship」への出場権を獲得します。
なお、「FENNEL」VALORANT女性部門は、カラコン通販ショップ「HOTEL LOVERS」を運営する株式会社ホテラバがメインスポンサーとなり、ネーミングライツ契約を締結したことを発表しました。これにより「Game Changers East Asia」から、チーム名を「FENNEL HOTELAVA」として出場します。
「FENNEL HOTELAVA」はBグループに振り分けられ、初戦は10月13日木曜日の20時ごろから、韓国チーム「Spear Gaming」との試合が予定されています。大会配信は、「VALORANT JAPAN」のYouTubeとTwitchにて行われます。ぜひ日本代表2チームの活躍を応援しましょう!
■「Game Changers East Asia」出場チーム
日本(2チーム):FENNEL HOTELAVA、Reignite Lily
中国(2チーム):Oxyg3niOus、ShanXi Gaming Girls
韓国(2チーム):Spear Gaming、MBTI
■トーナメントのスケジュール
10月12~14日:グループステージ
10月15日:ノックアウトステージ
10月16日:ファイナル