ABCテレビのドラマ『壁サー同人作家の猫屋敷くんは承認欲求をこじらせている』(毎週月曜25:38~26:10放送、TVer、Rakuten TVで配信あり)が3日にスタートする。『COMICリュウWEB』(徳間書店)で連載中のミナモトカズキ氏による同名BLコミックを実写化する同作は、“自分が一番輝ける場所” で上を目指す、同人作家の猫屋敷守(松岡広大)と、“自分の強みを最大限に活かせる場所”でトップを目指す、アイドルの風間一星(中尾暢樹)による青春ボーイズラブ・ストーリー。

今回は松岡と中尾に、同作の見どころについてインタビュー。それぞれが演じる同人作家・アイドルの役作りや互いの印象、そして舞台『NARUTO -ナルト-』で同じうずまきナルト役を務めた2人ならではの“ナルトあるある”も明かしてくれた。

  • 左から中尾暢樹、松岡広大 撮影:宮田浩史

    左から中尾暢樹、松岡広大 撮影:宮田浩史

■撮影でもボケ・ツッコミの応酬で息ピッタリ

――本日はよろしくお願いします。いまインタビューに先駆けて行った写真撮影でもコントのようなやりとりを繰り広げていたお2人ですが、中尾さんがボケで松岡さんがツッコミという役割なんでしょうか。

中尾:いや、普段は逆ですね。

松岡:誰が言うてんねん!(笑)……彼が惜しげもなくボケて収集つかなくなるときがあるので、自然と僕がツッコんでいます。

――松岡さん、大変ですね(笑)。

松岡:よくそういう役回りになるんです。

中尾:なれっこだ!

松岡:(笑)。彼は周囲を元気にさせようとしてボケたりふざけたりしてくれるんです。それに僕がツッコんで、周りもさらに笑って。自然とそういう関係性になれたから、ドラマの撮影も非常に和やかな現場になったと思います。お芝居についても「ここはこうしたらどうか」と自然と提案しやすくなったのは、彼の人徳あってのことです。2人のシーンはすごく楽しかったです。

――息ピッタリでありながら今回が初共演のお2人ですが、お互いの印象を教えてください。

松岡:僕は頭の中でぐるぐるいろんなことを考えてしまう内省的なタイプなのですが、彼は僕とは反対でいつものびのびしていて楽しそうで……お互い役がぴったりだと思います。

中尾:真逆のタイプだよね。広大くんはいろいろ考え抜いていて、猫ちゃんを演じていると役に引っ張られて落ちていかないか怖いくらい。色々抱えてしまうタイプなんじゃないかなと。

松岡:お芝居ってそのとき最適解を出せても、時間が経つと「あのパターンもあったな」とキリなく考えてしまうんですよね。あらゆる可能性を用意しておくために、考えすぎてしまうのかもしれないです。

中尾:僕は、人間は毎日安定しているわけじゃないし、日によってコンディションも違って、その日その場の自分にできることとできないことがあるなって。だからそのとき生まれたものを表現できたらと考えています。正解は1つじゃないので、悩みすぎるのをやめました。

■うずまきナルト役を演じた2人の“ナルトあるある”

――舞台作品のライブ・スペクタクル「NARUTO -ナルト-」で、うずまきナルト役を演じてこられたお2人の共演という点でも注目を集めています。その縁についてお話されましたか。

中尾:ナルトを演じた俳優は世界でも限られた数しかいませんからね。「ナルトって大変だよな」「おう」という会話を交わしました。「あそこは苦労するよね」とか具体的な話をしなくても、「おう」だけで分かり合えるというか。とても重みのある「おう」でした。

――そんな2人だから共感できる“ナルトあるある”があれば教えてください。

松岡:衣裳が暑いのはあるあるかな。

中尾:僕のときの衣裳にはメッシュが入って進化してました。

松岡:僕が「衣裳に空気穴がなくて、熱がこもります」って当時伝えていたので、そのフィードバックが届いたんだと思います(笑)。あと慣れるまで「だってばよ」が意外と言いづらい(笑)。

中尾:そう、意外と言いづらいんです! そして「だってばよ」をつけるかどうか迷うことがある。「あ、ここの台詞は『だってばよ』いらなかったか」って(笑)。

松岡:すべての語尾につくわけじゃなくて「~だ!」って断定で終わるときもあるもんね。