■当時の自分に“頑張ったよね?”って
写真集には、彼女が今まで語ることのなかった幼少期から今に至るまでの思いをつづったロングインタビューも収録される。
「自分の過去をお話させていただく機会はこれまでにもあったんですけど、今回は、“こういうことがありましたよ”だけじゃなくて、“こういうことがあったから、私は今こう思ってます”っていう風に、現在まで繋がりを持ってお話させていただきました。今の気持ちは全部伝えられたかなと思います」
小学生の頃から引っ込み思案でコミュニケーションが上手くとれず、引きこもり経験もあるという似鳥。しかし、インスタグラムというツールを通じて、たくさんの人との繋がりを持ち、写真集を発売するまでに。気持ちの面でも変化はあったのだろうか。そう尋ねると、「何が変わったんだろう?」「うーん……」と考え込んでしまった。
「私、毎日日記を書いてるんですけど、先日書いた日記の内容が、引きこもり時代に書いていたものとほとんど変わってなかったんです。だから、気持ちの面でもそんなに変わってないのかもしれません。『強くなりたい』って、ファンの方にブログで伝えることがあるんですけど、本当に必要な強さだけがあれば、それ以上強くならなくてもいいのかなって」
「学校に行けなくなったのも、忍耐力がなかっただけなんです。なので、行きたくないけど行ける人をすごいなと思います。でも、当時の自分はそうすることしかできなかったし、その時できる精一杯のことはやったから、“頑張ったよね?”って。私はネガティブで後悔はいっぱいするんですけど、学生時代や引きこもり時代に“もっとこうしておけば良かったな”という後悔はありません」
最後に、写真集を楽しみにしている人たちへのメッセージを聞いた。
「写真集を届けるに当たって、皆さんに何を一番伝えたいのかをずっと考えてるんですけど、言葉にするのは難しいですね(笑)。でも、皆さんに『良かった』と思ってもらえる作品になっているとは自信を持って言えます」
「まだ写真集は出てないのに、今まで会ってきたファンの方々の喜ぶ顔がもう浮かんでるんです。この写真集を作るに当たっても、みんなの顔が浮かんでいたし、そこまで深い関係になることができて、改めてすごく嬉しいなって。私はファンの方に支えてもらってばかりなので、一つ形として、感謝を込めた作品を届けられたなと思います。東京と大阪で写真集のお渡しイベントもあるので、一人ひとりお会いしてお礼を言えたら、嬉しいです」
似鳥沙也加
1993年9月28日生まれ。福岡県出身。2016年12月にInstagramを開始し、ハッシュタグ「#インスタグラビア」で注目を集める。グラビア雑誌の表紙も多数飾るほか、2020年にはTOKYO MXのバラエティ番組『ズンズン!!ニトリ』でメインMCを務めた。2022年9月28日には、1st写真集『Ribbon』(2,750円 KADOKAWA)を発売した。