暢子の店「ちむどんどん」で心機一転、再スタートを切った矢作。「店内が新しくてきれいなんです。僕自身も、前半で一旦退場してから戻ってきたし、矢作としても気持ちを新たに入りました。沖縄のシーサーみたいな置物も置いてあり、沖縄も感じられ、フォンターナとは全く違う店ですが、僕は両方とも好きです」

今度はイタリア料理ではなく、沖縄料理を作ることになった矢作。「沖縄料理では基本的には切るという動作が多いので、ひたすら切ったり、下処理の練習をしたりしました。島らっきょうをむくシーンなどがあり、代わりに玉ねぎなどで練習しました」

沖縄料理のなかでのお気に入りは沖縄そばだという。「もともと沖縄そばが好きでしたが、後半でけっこうキーになってくる料理です。撮影では5~6杯食べなきゃいけないのですが、料理監修のオカズデザインさんが作ってくださる沖縄そばは本当においしいので、改めて好きになった感じです」

そして、矢作の変化を「矢作もいろんな経験をして、暢子の才能を認める余裕みたいなものが出てきます。矢作は矢作なりに、『ちむどんどん』をやりながら、いつか自分の店を持つのが夢なので、暢子からいろいろなことを吸収できたらと思っているし、逆に自分が培ってきた技術を暢子に教えていくのではないかと。そういうバディ関係みたいなものができたらいいなと思いました」と語った。

さらに、「フォンターナにいた頃の気難しい矢作ではなく、暢子に対して愛のある指導をしていくなかで、より料理を好きになるし、沖縄というものを人と沖縄料理を通してより好きになるのが、矢作としての大きな成長だと思います」と捉えていた。矢作の協力もあって、開店直後の厳しい状況を乗り越えた「ちむどんどん」。いよいよ物語はクライマックスへ。暢子らや家族はどのような決断をしていくのか、引き続き見守りたい。

■井之脇海(いのわき・かい)
1995年11月24日、神奈川県出身。子役としてドラマ『柳生十兵衛七番勝負 最後の闘い』(06)でデビューし、映画やドラマ、CMなどで幅広く活躍。NHK連続テレビ小説の出演は『ごちそうさん』(13)、『ひよっこ』(17)に続いて『ちむどんどん』(22)が3作目。近年の出演作はドラマ『義母と娘のブルース』シリーズ、『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(20)、『俺の家の話』(21)、『失恋めし』(22)、映画『サイレント・トーキョー』(20)、『砕け散るところを見せてあげる』(21)、『ミュジコフィリア』(21)、『猫は逃げた』(22)など。『犬も食わねどチャーリーは笑う』が9月23日公開。

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