ドラマに映画、舞台と出演作が途切れなく続き、音楽番組のMCもこなすなど多忙な日々を送る俳優・田中圭。過去の作品を振り返ってやり直したいと思うことはないといい、その背景には、「今やっている作品を『代表作です』と言いたい」という気持ちがあるという。

無罪確定となった事件を再捜査するクセモノ刑事・儀藤堅忍を再び演じるHuluのドラマ『死神さん2』(17日配信スタート)も、そんな思いを込めた作品の1つ。このインタビューを受けた撮影中から「『1』より絶対面白くなる確信は、もうある」と、力強く語った――。

  • 『死神さん2』に主演する田中圭 撮影:蔦野裕

    『死神さん2』に主演する田中圭 撮影:蔦野裕

■いきなり好きなことをお互いやれる

――まずは、前作を振り返って、いかがでしょうか。

堤(幸彦監督)さんとも久しぶりで、現場もすごく楽しかったですが、分量的にもスケジュール的にもバタバタで、すごい過酷でした。でも、出来上がったのを見るとその苦労が吹っ飛んで、「すごく面白いドラマだな」「2やりたいな」って思ってました。

それと、前作は初めてだったから、儀藤が自分の体の中に入ってきたな…くらいの感覚で終わっちゃっていた寂しさもあって。その点、今回は儀藤の変なところ全開で最初から出し惜しみなくできているので、すごく楽しいです。

――『死神さん2』になって進化している感じですか?

そうですね。毎話変わるゲストの相棒のみなさんが、僕と仲の良い方が多くて、「はじめまして」から距離を詰める必要がなく、いきなり好きなことをお互いやれるというところも楽しいですし、台本のパワーアップ感がすごくあるんです。スケジュールもキツくないですし、セリフさえ覚えていけば、すごい楽しい現場です。だから、今回もすごく面白くなれば、現状ではまだ決まってないけど、『死神さん3』もできるんじゃないかって期待しちゃいます。「1」より絶対面白くなる確信は、もうあるので。

  • (C)HJホールディングス

■吉田鋼太郎との演技は「やっぱり心地いい」

――仲良しの方が多いという相棒役のゲストの方で、特に印象に残るのはどなたになりますか?

僕にとって、「えーーっ!?」っとなったのが、1話の(吉田)鋼太郎さんでした(笑)。お互い「お~」みたいな感じで、すごく楽しくやっています。

――『おっさんずラブ』(テレビ朝日)からのあうんの呼吸で。

やっぱり、鋼太郎さんと演技をするのは心地いい。“鋼太郎さん節”も出ていて、面白いです。『死神さん』は、長回しが多いのですが、だいたい一発でOKが出るので、「さすがだな」って思います(笑)

  • 田中圭(左)と吉田鋼太郎 (C)HJホールディングス

――儀藤の新たな“パシリ役”として出演される山本舞香さんの印象はいかがですか?

最初に共演したときは、まだ15~16歳で、地方から通っていて、すごく空手が強い子で、おとなしい感じでした。それから彼女が20歳を越えたくらいで共通の友達がいて、何回かお会いしたら、大人になったけど無邪気さもある感じで。そうやって仲良くなっての今回の共演なので、すごく楽しみでした。テレビで活躍しているのも見ているので、実際に一緒にお芝居すると、「きっとこうなんだろうな」とイメージしてた通りでした(笑)