役をつかめるようになってきたものの、苦戦するシーンは本作でもあった。そのシーンは、亮太郎の加入テストの結果が「ダメだった」と聞いて泉実が泣くシーンで、当初の撮影日に納得のいく演技ができず、編成の東仲恵吾氏の配慮もあって別日での撮影に。そして迎えた当日、不安そうにしていたら綾野が声をかけハグしてくれ、そのおかげでいい演技ができたという。
「綾野さんが『来泉は泉実のことをわかっているから、そんなに心配しなくて大丈夫。来泉が思うままやっていいし、納得できなかったら何回でも付き合うから自由にやって』と言って、ぎゅーってしてくれて、それで納得いく演技ができたので綾野さんには感謝の気持ちでいっぱいですし、別日にしてくださった東仲さんをはじめ皆さんのおかげでできました」と感謝している。
さらに、綾野について「ほかの人のカットで相手役としているときも本気でやってくださるので、私もそういう風になれたら。すごく現場のみんなのことを考えて、気を使ってくださいます」とリスペクトした。
亮太郎の妻で、泉実と明紗(泉谷星奈)の母・果奈子を演じている榮倉奈々とも、現場でいろいろな話をしているそうで、「私の学校の話や友達の話をしています。あと、明紗がよく変顔をするので、それを見て面白いねって話しています」と笑顔で話す。
現場では榮倉の演技をよく見るようにしているという。「引退試合以降、泉実ちゃんはどんどん成長して、“ちび果奈子”みたいな感じになっていて、最近はよく榮倉さんの演技をチェックしています。パパに『GO GO! パパ!』って言う場面がありましたが、そこは果奈子さんを真似ています」
また、「明紗がたまにアドリブを入れてきてくれて、アドリブへの対応を勉強させてもらっています」と、まさかの泉谷のアドリブが明らかに。
第8話冒頭の新町家のシーンで、果奈子が講演のために家を空けることになっても自分が家事をするから大丈夫だと胸を張る亮太郎に、泉実が「でもカレーばっかりは嫌」と言うと、明紗も「焦げたハンバーグ嫌い」とチクリ。この明紗のコメントはアドリブだったそうで、「すごいですよ。明紗に鍛えられています」と笑った。