第5話では、中川演じる城が無名のフェンシング選手・三咲麻有(當真あみ)にスター性を感じて初めてスカウトするという、城にフィーチャーした物語が展開された。三咲にCMの話が舞い込むも、笑ったりできないと言って三咲は拒否。社長の高柳雅史(反町隆史)は三咲とは契約できないと言い、城も諦めてしまうが、タッグを組んだ新町が「お前はどうしたいんだよ?」と城を奮い立たせ、2人は三咲ともう一度向き合うことに。そしてスポンサーとの交渉にも成功し、CM契約に至った。城は社長の高柳にも自分の思いをぶつけ、成長が感じられる回となった。
5話の撮影前には、どのような思いで演じようと思っているか綾野と話もしたのだという。「この回はこういう回だよねという、目指すべきビジョンを共有するために2人で話して、城はこういう思いで臨みたいということも話して。もちろんやっていく中で変わっていくところはありますが、事前に話せたことは大きかったなです。それぞれ勝負したいポイントがありますが、それを座長が受け止めてくださって、クリエイティブな時間でした」
中川も基本的には俳優同士で話してから臨みたいタイプだそう。「作品や役、シーンによりますし、共有しなくていいこともありますが、みんなで作っているわけですし、監督に言われて気づくことや、共演者の方に気づかされることがたくさんあるので、話し合うことは大事だと思っています」
城を演じる際に意識していることを尋ねると、「職場を舞台にしたチームのお話はこれまでにもたくさんあって、城のようなみんなの後輩でムードメーカーというポジションもよくある。同じことをやってもつまらないと思ったので、城はなぜそういう風なふるまいをするのかというところを大事に作りたいと思い、キャラクターのことが書かれた資料をヒントに、家族構成や育ってきた環境から作っていけたらいいなと考えました」と説明。
城のキャラクター設定は「実家が老舗旅館で、そこの三男坊。お兄ちゃんお姉ちゃんがいる末っ子」とのことで、「いい子でいなきゃいけないというか、いい子でいることによって親から愛情をもらえると、小さい頃からそれが植え付けられていて、だからこそ人とぶつかったり怒られることに苦手意識がある。そういうところから城が作れたら面白いかなと思いました」と明かした。
そんな城の一番のテーマは「みんなと楽しく働きたい」ということ。「だから良くも悪くも周りにセンサーを張っていて、空気が悪くならないようにみんなをつなごうとする。それが自分のコンプレックスでもあることに第5話で気づき、それは自分を守るための優しさなのかもしれないって新町さんに教えてもらう回にできたらと思っていました」と語るように、第5話は城にとってターニングポイントとなった。