昨年、日本一のコント師を決める大会『キングオブコント』で優勝し、実力を証明したお笑いコンビ・空気階段(水川かたまり、鈴木もぐら)。その後、初冠番組もスタートし、ドラマや映画にも出演するなど、活躍の場を広げている。2人にインタビューし、優勝からの約1年を振り返ってもらうとともに、今後の目標を聞いた。

  • 空気階段の鈴木もぐら(左)と水川かたまり 撮影:蔦野裕

――優勝からまもなく1年。キングとして過ごしてきていかがですか?

もぐら:キングとしてという感じはないんですけど、ありがたいことにお仕事をたくさんいただいて、忙しくさせてもらっています。

――優勝特需がずっと続いている感じでしょうか。

もぐら:でも、もうそろそろでしょうね。新しいキングが決まりますからね。

かたまり:新キングが出ますので、それまで役割を全うできれば。

――優勝してよかったと感じる瞬間は?

もぐら:純粋に「キングオブコント見ました」とか「優勝した人ですか?」って声をかけられたりするとよかったって思います。

かたまり:クレジットカードが作れました。今まで審査が通らなかったんですけど、優勝して審査通りました! 本当にうれしいです。

――もぐらさんはクレジットカード持っていますか?

もぐら:持ってないです。今も無理です、信用ないですから。私とミルクボーイの内海(崇)さんは作れません(笑)

――キングの重圧のようなものはなかったですか?

もぐら:キングにならせてもらったみたいな感じですから。重圧というか、ご褒美みたいなものですからね。もらわないと損というか。

かたまり:忙しすぎたので特に考える間もなくという感じでした。言葉としてはチャンピオンやキングと言われる1年でしたけど、誰の話をしているんだろうという感覚でした。

もぐら:優勝した直後に出演させてもらった番組で(ビート)たけしさんと共演できて、たけしさんに「ようやく辞めないで済むな」って言われたんですけど、王者とかそうことではなくて、辞めなくて済むということです。たけしさんも「ずっとネタをやり続けろ」と言ってくれたので、そういうことだろうなと。

■「憧れの人と一緒にいられたことがうれしかった」

――俳優のお仕事にも挑戦されたり、お仕事の幅が広がっていますが、優勝後、特にうれしかったお仕事を教えてください。

もぐら:たけしさんに会えたことはうれしかったです。あと、松本(人志)さんにご飯を連れて行ってもらったことですかね。憧れの人と一緒にいられたことがうれしかったです。

かたまり:僕は『爆チュー問題』ですね。『爆チュー問題』にゲストで出させていただいたので、正直もうテレビでやりたいことはなくなりました。あとは余生ですね。

――収録はいかがでしたか?

かたまり:ずっとうれしかったです。楽屋にねずみの服が用意されているだけでうれしかったですし、たまり場みたいなところで軽く爆笑問題さんと話しているだけでもうれしかったですし、ずっと見ていたセットで爆笑問題さんとできたのは超うれしかったです。

――テレビにたくさん出演されて、何か意識の変化などありましたか?

もぐら:そんなことはないですけど、(『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の)「七変化」に出させていただいて、あれがたぶん緊張の極致というか、あれ以上の空間はこの先ないと思うので、そういうのが1個できたのはありがたいです。『ガキの使い』なんて憧れるじゃないですか。その一発目で「七変化」に出られたのはうれしかったです。

――「七変化」を乗り越えられたから、何でもいけるというような気持ちに?

もぐら:ひとつ心の支えになるというか。すごい空間だったので。

――かたまりさんは『爆チュー問題』で印象に残っているエピソードを教えてください。

かたまり:ネタのために僕らセグウェイを持っていったんですけど、カメラが回っていない休憩時間に太田(光)さんがずっとセグウェイに乗って、止めに来たスタッフさんを叩いたりして、それがめっちゃ印象に残っています。本当にこんな感じなんだって(笑)

もぐら:その結果、本番中に電池が切れてセグウェイ止まりました。

かたまり:太田さんが休憩中に乗りすぎて。

もぐら:でも逆に止まってよかったか。止まってなかったら終わらなかったかもしれないです。それくらいずっと同じくだりをやっていて、セグウェイが止まってようやく終わったみたいな感じだったので。

――太田さんもすごく楽しまれていたんですね。

かたまり:うれしいですよね。僕が金を出して買ったセグウェイに太田さんが乗っているというのは非常に喜ばしいことです。