Nyokkeyに搭載されている様々な技術を紹介
Nyokkeyの身長は150cm、体重は75kg。搭載するロボットアームは7軸で、これは羽田の6軸よりも増えているが、この理由は、ドアの通過時にヒジの幅を狭くできるからだという。ドアノブの横にはARマーカーが貼られており、これにより、ドアノブの位置を認識。ドアを開けるときには、力制御が使われている。
頭と両手首には、カメラ(RGB+深度)を搭載しており、これを制御に活用している。胸にもカメラ(魚眼)があるが、これは主に遠隔操縦時に利用するものだという。
駆動輪×2とオムニホイール×2という4輪構成により、最高時速6kmで移動できる。前後にLIDARを搭載しており、一度走行させてマップを作成しておけば、次回からは自己位置を推定しながら、自律的に走行が可能。応接室の位置はプログラムで紐付けており、顔のタッチパネルから目的地を指示する。
またNyokkeyは、首を上下に伸ばしたり縮めたりできる。走行時は圧迫感を与えないよう縮めておいて、到着したら伸ばして存在をアピールするのだが、この首がにょきっと伸びることが、“ニョッキー”という名前の由来になっているそうだ。
実際にNyokkeyによるパントリーサービスを受けた人からは、概ね好評を得ているという。しかし、「人間が持ってきた方が早い」(掃部氏)という課題も認識。今後、より高速に、より大量に運ぶなどの改善を進め、「Nyokkeyができることを増やしていきたい」(同)とした。
現在、実証実験で使っているNyokkeyは2世代目。同社は2023年度より、限定したパートナーに対し、Nyokkeyの現場投入を開始する計画だが、これはメンテナンス性などを重視した3世代目になる予定だ。用途としては、飲食物の配膳や屋内の配送などが考えられているという。価格や提供方法は未定。