■DJとの出会いと活動
――MELさんは現在、DJ・ライバー・インフルエンサーなど肩書きにとらわれない活動をされていますが、DJという職業にはどんな風に出会ったんですか?
学生時代にバンドを組んでいて、音楽を作ったり楽器を弾いたりするのが好きだったのですが、専門学校時代にクラブでダンスミュージックに出会って、渋谷のクラブ「ATOM TOKYO」さんのヒップホップフロアに通い詰めるようになりました。今なら自宅でライブ配信を通して、リスナーさんにパフォーマンスすることもできたと思うんですけど、当時は今くらい手軽なものではなかったので。
――現場でDJのノウハウを学んだんですね。素人質問で恐縮なのですが、DJはどんなポイントで評価されるものなんですか?
曲の知識が豊富だったり、曲と曲のつなぎだったりですかね。最近はスクラッチをすること自体が少なくなってきちゃったんですけど、前はスクラッチの音がイケてる人がすごいと言われて、スクラッチの大会もあるくらいでした。
――MELさんの強みは?
私はどちらかというとタレント的といいますか、メディアを使って知名度を上げて、お客さんを呼べることが強みだと思います。
――あるDJの方が「音楽を紹介することが自分の活動の中心」とおっしゃっていました。
そうですね。技術を磨くことはすごく大事で、そこに対するリスペクトももちろんありますが、聞いてくれる人がいることが大切だと私は思っていて。ダンスミュージックに元々興味ある人を加熱させるというよりは、全く知らなかった人を巻き込むことを私は大事にしてきました。なので、ダンスミュージックに全く触れてこなかった人がとっつきやすいように、雑誌でグラビアに挑戦したり、ライブ配信に挑戦したり、クラブに行ったことがない人がDJの存在を知れるきっかけを作れるように努めています。