TSMCは7月14日に開催した機関投資家向け2022年第2四半期(4~6月期)決算説明会にて、同四半期の連結売上高が前年同期比43.5%増の5341.4億NTドル、純利益が同76.4%増の2370.3億NTドルといずれも四半期ベースでの過去最高を更新したことを明らかにした。
営業利益率は49.1%で、同社の4月時点の事前予測(45~47%)を上回ったほか、売上総利益も同69.4%増の3154.7億NTドルとなり、売上高総利益率も59.1%と、事前予測(56~58%)を上回る結果となった。
ちなみに米ドルベースでは同36.6%増の181.6億ドルであり、事前ガイドラインの176億~182億ドルの上限近い結果となった。
5/7nmプロセスの売り上げが全売り上げの過半を突破
同四半期の売り上げ比率をプロセス別に見ると、5nmが21%、7nmが30%を占め、先端プロセスだけで過半を占める結果となった。特に、最先端の5nmの比率は前年同期の18%、2022年第1四半期の20%と、順調に売り上げを伸ばしている模様である。
同社VP兼最高財務責任者であるWendell Huang氏は「2022年第3四半期においても、業界をリードする5nmおよび7nmプロセスに対する継続的な需要によってビジネスが支えられると期待している」と述べた。
製品プラットフォーム別ではHPC、IoT、車載向けが好調
製品プラットフォーム別の売上高比率では、HPCが43%、スマートフォン(スマホ)が38%となり、この2つだけで全体の8割を占めている。また、前四半期比の成長率としては、HPCが13%増、IoTが14%増、車載が14%増と好調で、これらの伸びが全体の売り上げの伸びを支えたという。
また、地域・国別の売上高比率は、北米が64%、中国の13%、アジア・太平洋の12%、EMEA6%、日本5%となっている。中国はHuaweiに対する5Gスマホ用アプリケーションプロセッサ(AP)の出荷が米国政府に禁止されて以降、シェアを大きく落としたが、前四半期比で2ポイント増と徐々に回復してきている模様である。