■誰かの一週間の楽しみになるドラマの影響力

――『ドラゴン桜』のお話の際に「いろんな声をいただく中で」という言葉がありましたが、作品の反響は気になりますか。

SNSに作品の投稿をしたときのコメントを見たときに「こういう反応なんだな」と目に入ってくることがありますが、全部が全部プラスな声ではありません。ただ、そういう言葉が役にとって必要なこともあるし、いろんな反応が生まれて作品が盛り上がればいいなと思っています。リアルタイムで話題になっているのを見ると、誰かの一週間の楽しみになる“ドラマ”の影響力は改めてすごいなと。『おっさんずラブ-in the sky-』に出演していたとき特に感じたのですが、その曜日が来るのを楽しみに待っていてもらえることがすごくうれしかったです。

――ドラマといえば、4月クールでは『クロステイル~探偵教室~』で連ドラ単独初主演作を務められましたが、手応えは。

視聴者の方からたくさん「面白い」と言っていただけた作品でした。僕も台本を読んでいてすごくワクワクしたし、現場も楽しかったです。パート2、待っています(笑)。

■少しずつ地に足がついてきたデビュー5年目

――フォスターのYouTubeチャンネルでは、連ドラ単独初主演が決まったときの心境を「鈴鹿央士、頑張ってるなぁ」と答えていて、ご自身のことを客観的に見られているような発言が印象的でした。初主演作や話題作への出演が続く現状をどう受け止めていますか。

頑張ってるなぁって思います(笑)。ふわふわ~っとこの世界に入って、映画に出て、賞をいただけて、たくさんの作品に出て、ずっとふわふわ~っとしていたのですが、少しずつ地に足がついてきたのかもしれません。僕が出会ってきた方たちは、真面目で、映画やドラマが好きだという純粋な気持ちで作品に向き合っている方たちが多かったんです。その影響を受けて僕も映画をたくさん見るようになったし、いろんなものに触れてみたいと思うようになって、作品への向き合い方がどんどん変わってきたと思います。まだまだ頑張らなきゃいけない。まだまだのびしろがある……はずです!(笑)

――最後に、鈴鹿さん演じる龍二の注目ポイントを教えてください。

葵との恋も見どころですが、龍二の“揺れ”を感じてほしいです。心が揺れ動く出来事に巻き込まれながらも、強い信念を持って、まっすぐ向き合って戦う龍二の姿に注目してほしいです。

■鈴鹿央士
2000年1月11日生まれ、岡山県出身。16歳で映画『先生!、、、好きになってもいいですか?』(16)にエキストラとして参加。その際、出演者の広瀬すずの目に留まったことをきっかけに、2018年4月より芸能事務所に所属。同年秋、「第33回MEN‘S NON-NO専属モデルオーディション」でグランプリを獲得し、専属モデルに。2019年から俳優として活動。『蜜蜂と遠雷』で映画初出演を果たし、「第43回日本アカデミー賞」をはじめ、映画賞の新人賞を5つ受賞した。その後、NHK連続テレビ小説『なつぞら』や『おっさんずラブ-in the sky-』(テレビ朝日)、『MIU404』(TBS)、『ドラゴン桜』(TBS)などに出演。ドラマ&映画『ホリミヤ』でW主演、映画『星空のむこうの国』、ドラマ『クロステイル〜探偵教室〜』で主演を果たす。出演映画『バイオレンスアクション』が8月19日に、声優を務めたW主演映画『夏へのトンネル、さよならの出口』が9月9日に公開される。