14歳と10歳の2人の息子の父親である市村。長男・優汰は昨年、市村主演のミュージカル『オリバー!』で俳優デビューを果たした。

父親になったことは俳優としても「プラスだらけです」と言う市村。「やはり父親の役がけっこうありますから、息子が2人できたことによって、役を深めていく上でいろんな父親像が演じられるようになったなと。心の氷山の下の部分が大きくなった気がします。想像ではなく実感でお芝居ができるようになったので、リアルさが絶対違いますね」

市村の舞台を観劇した子供たちの感想もとても参考になっているという。

「子供の目線でしっかり話をしてくれるんです。『ラ・カージュ・オ・フォール』では、アルバンのセリフについて『あそこはもうちょっと悲し気に言ってほしいな』って。『スクルージ~クリスマス・キャロル~』のときは、『メリークリスマス』と言う場面について『パパ、2階にもお客さんいるからね』って。そういった客席で感じたことを言ってくれます」

そして、「身内の意見は一番ありがたいです。本音で言ってくれるので。次男も言いますが、どちらかというと長男のほうがよく意見をくれます。見方をわかっていますから」と感謝している。

また、長男・優汰が同じ俳優の道を歩き出したことについて、「1歳くらいから(芝居を)見て、何度も何度も見ているからどうしたってこっちに来るだろうなとは思っていました」と語る。次男も「僕も頑張りたい」と俳優業に興味を示しているそうだ。

市村は息子たちの気持ちを尊重している。「(芸能界入りについて)反対しないです。やりたいことを見つけたなら。ただし、『本気でやらなくちゃダメだよ』とは言っています。デビューしたということは大人扱いになるので。心配ではありますが、親がああでもないこうでもないって言うよりも、むしろ放任主義でやるだけやれという風にしていくつもりです。すべて本人の責任になってきますから」