二宮和也主演のTBS系日曜劇場『マイファミリー』(毎週日曜21:00~)も本日12日の放送で最終回を迎える。いよいよ誘拐犯の真犯人、さらには「なぜ誘拐を行ったのか」ということが明らかにされるが、放送を前に飯田和孝プロデューサーに見どころを聞いた。

  • 『マイファミリー』鳴沢温人役の二宮和也

多部未華子演じる鳴沢未知留が誘拐されるという衝撃的な展開で終了した第9話。放送終了後には、これまで以上にSNSでは考察が熱を帯び、誘拐事件の真犯人に関心が集まっている。

飯田プロデューサーは「僕らは視聴者の声を冷静に分析する立場なのですが」と前置きしつつも「やっぱり盛り上がってくださっていることは、キャストやスタッフには大きなモチベーションになっています。考察を見て作り方が変化することはありませんが、俳優さんの演技はもちろん、劇中に出てくるタブレットやクローバー、カエルのキャラクターなど、小道具までにも注目していただいていることは、とても励みになっています」と感謝を述べる。

第9話まで、登場人物たちの心情を“ネタバレできない”という制約があるなか、丁寧に描いてきた本作。そこには主人公・鳴沢温人を演じる二宮和也をはじめとした俳優陣の演技の凄みがある。「今回、超一流の若手の方々が集まってくださいました」と飯田プロデューサーは切り出すと「特に学生時代の仲間である二宮さん、多部さん、賀来(賢人)さん、濱田(岳)さんの4人は出演する時間が長かったのですが、彼らに共通するのが、自分の芝居がどうかというよりも、各シーンが何を表現したいのかという演出の意図を汲み取って表現しようとしてくださること」と作品に向き合う姿勢を絶賛する。

特に飯田プロデューサーは、第8話で濱田演じる東堂が誘拐犯であることを告白するシーンを挙げ「あの場面は、東堂への怒りが湧いてくる一方、彼が罪を犯してしまった理由への同情に似た気持ちなど、とにかく複雑な感情が入り乱れるのですが、あの空気感がとてもしっくりきました。その後、東堂の事務所に行って、苦渋の決断をする東堂を見つめる二宮さんたちの表情、さらには車に乗り込むときに『頼むぞ』と声を掛ける二宮さんのお芝居は本当に絶妙でした」と舌を巻いていた。

さらに飯田プロデューサーは、神奈川県警捜査一課特殊犯罪対策係の新米刑事・梅木司を演じる那須雄登の芝居にも「先日クランクアップしたとき『第1話からは別人になったね』と話したのですが、とても上手な俳優さんたちのなかで、いろいろなことを吸収していました」と大きな成長を遂げたことを明かしていた。