また、犯人の声と共に視聴者に不気味さを与えているのが、“非通知設定”の際の着信音だ。SNS上でも「あの音が鳴ると鬱になる」「トラウマ級の着信音」と話題になっていた。
飯田プロデューサーは「あの音は、音響さんが作ってくださったオリジナルです。いくつかの候補のなかから選んだのですが、正直最初はそこまで怖い音だと脳は解釈していなかった気がするんです。でも回を重ねるごとに視聴者の方から『怖い』とか『不快』という意見をたくさんいただき、多く人が興味深く作品を観てくださっているんだなと実感できてうれしかったです」と笑顔を見せる。
まさに不幸を知らせる着信音となっているが、この反響は制作側の意図を大きく超えるようなものだったようだ。第9話では、玉木宏演じる捜査一課の葛城圭史の電話の着信音も、誘拐犯からの電話と同じものだった。実際は濱田岳演じる東堂からの電話だったが、ここでもSNS上では「葛城も事件に……と思ってしまった」「葛城もあの着信音なの?」と話題になった。
飯田プロデューサーは「『違うんかい!』というツッコミもありましたね。あれは『すみません』って感じでした。視聴者の方に対して不誠実だったのかもしれません」と申し訳なさそうに語っていた。
“ファミリー”という言葉の意味を考えさせられる人間物語、そして犯人考察というサスペンスだけではなく、こうした細かな部分までも視聴者を魅了している『マイファミリー』も残すところ最終回となった。飯田プロデューサーは「犯人が誰かというのはもちろんですが、なぜ誘拐事件を起こしてしまったのか――そこをしっかり納得していただけたら」と作品に込めたメッセージを伝えてくれた。
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